焼石岳 ツブ沼から銀明水小屋泊
 


2022年3月30日(水)〜31日(木)
 メンバー:嶋脇 光男さん、小田中 智
 コース:石渕トンネル前〜ツブ沼〜銀明水小屋〜焼石岳 往復


 嶋脇さんは焼石岳が初めてということなので、ツブ沼コースから銀明水小屋に1泊して頂上を往復することにした。
 時期的に3月末ともなるとラッセルは少なく、まだまだ冬山という山域ではあるが、天気が安定するとけっこう暖かい日もある。

30日(晴れ)
 5時過ぎに自宅に来ていただき、私の車で胆沢ダムへ向かう。今日は晴れで明日は曇りという予報なので、楽しい春山の焼石岳を楽しむことができることだろう。
 今年はとにかく寒く雪も多い冬であったが、胆沢ダム付近では例年に変わらない積雪状態だ。石渕トンネルを過ぎても道路は除雪されており、ツブ沼まで舗装道路を歩くことができた。どうやらツブ沼から祭畤に向かう道路を除雪しているようだ。
 ツブ沼登山口で工事車両が来て通行止め道路を歩くなと言われたが、「ふざけるな」と言い張って山へと入って行った。柔らかくなった雪はツボ足では潜るので、スノーシューを着けた。もうワカンの時期であるが、近日に新雪が積もったようだ。
 金山沢川を徒渉する夏道から分かれ左の冬道に入って行った。ヒノキの樹林帯は風が無く太陽がまぶしく暑いくらいで、腕まくりをしながら歩いて行く。休憩していると軽いいびきが聞こえ、嶋脇さんは眠っていた。よほど疲れているのだろう。
 広い緩やかな尾根をしばらく登ると、夏道と合流する1,001mのピークに着いた。この下には石沼が見えるのだが、今回は雪が多く沼は埋まっていた。
 中沼コースに合流すると、スキーやスノーシューの古いトレースがあった。冬はスキーで中沼コースを登るが、ツブ沼コースを登る人はほとんどいない。ツブ沼コースの方が林道歩きが短いし、変化があるコースなだけに残念だ。でも、スキーだったらやはり中沼コースか。
 当然小屋には誰の姿もなく、不要の荷物を置いて頂上に向かう。頂上は明日登る予定であったが、今夜から明日の午前中まで天気が悪く、天気が良いうちに急遽今日登ることにした。
 急登を過ぎると遠方に経塚山が見えてきた。三角錐のどっしりとした山容は迫力がある。私はまだ冬には敗退ばかりで山頂を踏んでないので、来年には是非とも登りたい山である。冬に経塚山へ登るルートは、金ヶ崎駒ケ岳から登るのがベストである。
 山頂に近づくにしたがい天気は悪くなり風も強くなってきて、泉水沼からは曇ってきた。夏道を登ると風が強いので、雪の斜面を真っすぐ山頂へと登って行くとガスってきた。
 残念ながら山頂では視界はなく、写真を撮って早々に下って行く。姥石平を過ぎると天気は回復し、また経塚山が見えてきた。天気が悪いのは山頂付近だけのようだ。初めての焼石岳だった嶋脇さんには、天気が良いはずだっただけに残念だ。
 小屋近くにある銀明水は残念ながら掘りおこされておらず、美味しい湧き水は飲むことができなかった。夕食はそれぞれのメニューを食べ合い、語り合って、暗くなり始める頃シュラフにもぐった。


石渕トンネル


胆沢ダム湖と猿岩


猿岩の東面


これからブナ林がみごとになる


天竺山と経塚山(右)


獅子ヶ鼻岳


銀明水避難小屋


前方は東焼石岳


経塚山


姥石平と焼石岳


山頂に向かって


山頂にて


経塚山

タイム:石渕トンネル(6:30)→ツブ沼登山口(7:30)→銀明水小屋(13:40〜14:10)→焼石岳(16:25)→小屋(17:40)


30日(曇り)
 今朝にかけて新雪が積もったみたいで風雪が吹いている。朝食をすませても風雪は収まらず、昼から晴れるという天気予報と嶋脇さんの希望で出発は昼とした。あとは寝るのみで、再びシュラフにもぐった。
 横になると直ぐにいびきをかいている。嶋脇さんは、日中の仕事の他に新聞配達もやっている。日常の睡眠は4時間ほどらしく、山に行く時は新聞配達を休んで、八戸から来るのであるから3時間寝てないかもしれない。若いとはいえよく体が持つもんだと感心する。仕事が趣味なんだろうか?
 11時半に起きたが、本日の睡眠時間は合計で16時間だ。家では一旦トイレに起きると中々寝つけないが、不思議と山ではすぐに眠れてしまう。私は寝るのが趣味みたいになってきた。
 出発すると新雪は5cmほどで、風雪により昨日のトレースは消えていた。昼を過ぎると天気は回復し始め、下るごとに天気が良くなってきた。急ぐ必要もないのでのんびりと下って行く。
 ひめかゆ温泉で入浴し、食堂を探して、家路へと向かっていった。


小屋をあとにして


ツブ沼登山口

タイム:小屋(12:20)→ツブ沼登山口(15:25)→石渕トンネル(16:10)
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