白神岳 ツアー登山
 


2016年10月20日(木)〜21日(金)
 メンバー:佐々木さん、櫻田さん、小田中 智
 コース:登山口〜蟶山分岐〜十二湖分岐〜白神岳 往復


 白神岳ツアーは、ブナ林の紅葉と山頂からジュッと日本海に沈む夕陽を眺めるために企画した。
 白神岳登山口までは、盛岡から4時間ほどかかるため日帰り登山は無理な山である。大抵の方々は登山口の下の深浦町に宿泊して日帰りで往復して帰る。
 しかし、往復のコースタイムは7時間30分かかり、下山してから帰らねばならないので、のんびり登ることもできず夕陽を見ることもできない。
 それならば、どうせ泊まるなら頂上避難小屋に泊まることによって、のんびり行動でき天気が良ければ夕日を眺めることもできる。しかし泊まるためには寝具と食料を背負わねばならず、荷物を背負っての登山となる。
 私のツアーは、共同装備、食料は私が全て背負うので、お客様にはマットレス、シュラフ、水場がない場合は炊事用水だけを背負っていただき、軽い荷物で行動できるようにしている。

20日(曇り時々霧雨)
 4時からお迎えを始め西根ICから高速道に乗る。速さ優先のため東北道から秋田道に入り、大館北ICで高速道を降りる。深浦町に入ると小雨が降ってきた。
 思ったよりも早く白神岳駐車場に着くと、車が5台ほどあった。平日にもかかわらず登山者が入るのは、さすがに世界遺産に登録されている白神山地の主峰だ。
 雨はあがり上空は明るくなってきた。駐車場では紅葉がしていなかったが、二股分岐を過ぎる頃よりブナの葉は徐々に色づき始めてきた。
 最後の水場で炊事用水を汲み、蟶山に登り始めると霧雨が降ってきた。いやはや今回もカッパを着ることになった。今回が今年のツアーの最後であるが、ツアー6回の中でカッパを着なかったのは2回だけである。すごい高確率で天気が悪いことになる。やはり私は雨男か!
 蟶山分岐の尾根上はブナの紅葉が美しい。だいぶ登っていくと、山頂方面の視界はないが日本海が見え、黒い雲のラインが蟶山の上まで上がってきた。なんとか夕日が見れることを祈りながら登って行く。
 十二湖分岐に着くと日が差し始め、日に照らされた紅葉は一層美しさを増した。残念ながら岩木山は見えなかったが、白神山地で一番標高が高い向白神岳は見えた。
 向白神岳への登山道は残念ながらないが、雪がある時期であれば避難小屋から尾根通しに往復することができる。尾根は起伏が多く一部分やせ尾根もあり、厳しさもあり楽しい登山ができる。
 山頂からは日本海の一部が見えるので夕暮れどきに期待が持てる。小屋は貸切であり、下山者2組とすれ違ったので残りの3組は十二湖へ縦走したことになる。十二湖への縦走は、残雪が残る4月中旬頃が歩きやすく楽しい。
 小屋の中は寒いので自家製のコタツに入る。前回火傷をしたテーブル台は自作で作り直してきていたのであるが、ストーブの火力調整が悪く少し焦げたので、次回はストーブの見直しが必要だ。
 山の楽しさは山に登っている時だけではなく、登山を計画するとき、登山を振り返り撮影した写真を整理するとき、ブログを作るとき、道具を整理するとき、道具を使いやすく工夫するときも楽しみの一つである。最近はおっくうになり、道具の片付けとブログの文章作成が苦手になってきた。
 夕日までには時間があるのでシュラフに入りうたた寝をする。待ちに待った夕日は残念ながら雲に閉ざされ見ることはできなかった。
 夕食はきりたんぽ鍋で、まずはサラダをつまみながらビールで乾杯する。山の話をしながら食事をし酒を酌み交わす。私はこれが好きだから重い荷物も苦にならなく、苦労よりも楽しさの方の比重が高く、避難小屋泊まりが好きだ。


二股分岐を過ぎると色づき始める


蟶山分岐の先


十二湖分岐から 蟶山と日本海


山頂にて


避難小屋と向白神岳


十二湖分岐方面

タイム:駐車場(8:40)→蟶山分岐(11:50)→十二湖分岐(14:20)→白神岳(15:00)


21日(曇り)
 外に出るとうっすらと白くなっていて、雪ではなくアラレが降ったのだった。雲が低いため朝日は見れないが、昨日よりは天気がいい。
 十二湖分岐から下っていくと、朝日に照らされた蟶山方面の紅葉がとても綺麗だった。天気につれられてか今日は登ってくる登山者は多くいた。
 時間が少し早いので十二湖へ向かう。ビジターセンターと青池を観光するが、この辺は紅葉がまだ早かった。
 昼食は八峰町滝の間の海辺にある「お食事処 いしづか」へ行く。ここは親爺が一人でやっている小さな店ではあるが、地元の漁港から仕入れた魚を使った「いいかげん丼」が名物で、新鮮な刺身が美味しい。
 18時までに盛岡に帰らねばならないので風呂は入らずに、一路盛岡へと向かう。


避難小屋


蟶山の紅葉


十二湖 青池

タイム:白神岳避難小屋(7:15)→駐車場(11:15)


 白神岳名物(なかなか見れない、運まかせ)の「日本海にジュッと沈む夕日」は見れなかったが、美しい紅葉と白い波が泡立つ日本海を眺めることができた。
 今年は私の病気でツアーは7月下旬からしかできなかったが、紅葉の白神岳が今年最後のツアーの締めくくりとなった。参加して下さった方々からは楽しい思い出を沢山いただきありがとうございました。来年もよろしくお願い申し上げます。
↑ページの先頭に戻る