
ニセ鶏頭から望む鶏頭山
2013年12月22日(日) 天候:晴れ時々曇り メンバー:居谷さん、佐藤 博、小田中 智
コース:岳〜ニセ鶏頭〜鶏頭山 往復
冬の岩手山か早池峰山に登りたいため、トレーニング登山として鶏頭山のご依頼をいただいた。前日は盛岡駅前のホテルに入るので、ホテルに朝迎えに行くことにする。
友人の佐藤君を誘うと同行したいということで、3人での鶏頭山行きとなった。先週の岩手山はラッセルのため敗退を期したが、今回もラッセルが予想される。
しかし、荷物がないことと、佐藤君のラッセル車が期待できるので楽勝と思われる。
5時に居谷さんを迎えに行き、佐藤君と合流して岳へと向かう。大迫の街には雪はなく、山へ向かうとようやく田んぼに雪が見えてきた。
駐車場は10cm弱の積雪でキリリと冷えており、空が白み始めると雲のない空は青空へと変わってきた。身支度を整え車道を歩き始める。
登山口では10cm程の積雪で、長くつの足跡が登山道を左右へと横切っていた。どうやら動物の足跡を追いかけているようだ。
畳石付近では20cm程の積雪となり、一息いれる。急になった登りの途中でスノーシューを着ける。スノーシューの爪で雪を踏み込むので歩くにはツボ足よりも歩きやすい。
2ピッチを過ぎると30cm程の積雪となり、ワカンの佐藤君とラッセルを交代する。ワカンの足跡はかえって歩きづらいが、無いよりはましで黙々と後ろをついて行く。
雲がないような青空だったのも束の間、雲がだいぶまわりの山々を隠し始めてきた。避難小屋が見えてくると、梢の間からはニセ鶏頭の岩場がうっすらと見えてきた。
小屋に入り熱いコーヒーを飲む。先週のトレースはうっすらと残っており、トレースから外れると膝まで潜った。
ニセ鶏頭の岩場の基部に着くと雲は青空をおおい隠し、灰色の空になっていたが風は弱く、スノーシューのまま岩場に前歯を効かせながら登って行く。
岩場を越え稜線が目の前になると青空となり、稜線の出口は陽の光に凍った雪が輝きバックには青空がある。なんと美しい光景なのだろうか。これだから冬山は美しく魅力がある。
ニセ鶏頭の展望は全方位で、こんもりと雄大な毛無森、ちょっとゴツゴツともっこりした鶏頭山、半分が雲に隠れた早池峰山、美しい三角錐の薬師岳と見渡せた。
稜線の岩峰を巻きながら鞍部に近づくと樹氷が美しい。急な登りを登り切ると山頂に着いた。残念ながら雲で周りの山々は望めないが、潅木に凍りついた樹氷がとても美しい。
風はあまりないので寒さは感じられないが、展望がよくないので写真を撮って早々に山頂を後にする。向かうニセ鶏頭への稜線は木漏れ日を浴びて輝いていた。
ニセ鶏頭の岩場を慎重に下り、小屋でカップ麺を食べる。山で食べるカップ麺おにぎりは最高のご馳走である。
太陽がふりそそぐ立派に除雪したトレースをルンルンで下って行く。駐車場では中岳が夕日に赤々と燃えていた。
居谷さんはさすが、冬の富士山や残雪の西穂高岳を登っているだけあって、確かな足取りで、今度一緒に登る岩手山が楽しみである。
天気に恵まれ景色が美しく、楽しかった冬本番の鶏頭山は終わった。盛岡駅に居谷さんを送り届け、岩手山に来ることを次回の楽しみとして別れる。

登山口付近

積雪は増え、前をウサギの足跡が先行する

小屋の後ろには、うっすらとニセ鶏頭の岩場がのぞく

ワカンで先行する佐藤君

ニセ鶏頭の岩場

ニセ鶏頭の岩場

岩場を通過する佐藤君

ニセ鶏頭の稜線への出口

ニセ鶏頭 左から居谷さん、佐藤君

間近に迫る鶏頭山

たおやかなる毛無森

雲に隠れる早池峰山と薬師岳

鶏頭山への登り

鶏頭山

鶏頭山

山頂の樹氷

木漏れ日浴びるニセ鶏頭への稜線

青空に浮かぶニセ鶏頭の岩場

太陽が降り注ぐ避難小屋

夕日に染まる中岳
タイム:岳駐車場(6:30)→避難小屋(9:45〜10:10)→ニセ鶏頭(11:50)→鶏頭山(12:50〜55)→避難小屋(14:20〜
15:00)→駐車場(16:00) |