紅葉の谷川岳 天神尾根
 


2017年10月7日(土)〜8日(月)
 メンバー:渡邉 正一さん、佐々木さん、櫻田さん、昆さん、小田中 智
 コース:天神平駅〜天神尾根〜肩ノ小屋〜トマの耳〜天神尾根〜天神峠


 谷川岳の頂部は二峰に分かれており、それぞれトマの耳(標高1,963m)、オキの耳(標高1,977m)と呼ばれる。元来この山はトマ・オキの二つ耳と呼ばれ、谷川岳の名は隣の俎嵒(マナイタグラ)に与えられていた。
 谷川岳は初級者から上級者向までの変化に富む登山コースを有し、年間4万人を越える登山者が訪れる。しかし危険個所の多さと急激な気候変化が影響し、遭難者の多い山としても知られる。
 一ノ倉沢などの谷川岳の岩場は、その険しさから剱岳・穂高岳とともに日本三大岩場の一つに数えられ、ロッククライミングの聖地となっている。山麓はスキーの聖地でもあり、谷川岳天神平スキー場は関東でも有名なスキー場である。
 展望は頂上だけでなく稜線からの眺望も素晴らしく、10月初旬、山頂付近のナナカマドが赤く染まると間もなく紅葉が始まる。
 山ならではの雄大でダイナミックな風景をバックに、色とりどりの紅葉が楽しめる紅葉スポットとしても紅葉名所のスポットともなっている。

7日
 盛岡インターに7時に入り、福島で邉ちゃんを迎え、高速道を快調に走っていく。車を買い替えたばかりで、遠出は初めてであるがパワーがあるので運転しやすい。
 朝から小雨が降っているが、今日は移動日なので雨は歓迎であるが、明日と明後日午前中は晴れてほしいと願う。後ろの席では話語りが始まり、聞いていると楽しくラジオや音楽のバックグランドは必要ない。
 水上に着いたのは早い時間だったので、道の駅 たくみの里に立ち寄ってしばらく散策した。群馬県の名物はこんにゃくなので、こんにゃくラーメンを食べてみたが、さっぱりしていて美味しかった。
 泊まる宿は土合山の家で、連泊しここから谷川岳と一ノ倉沢に向かう。さっそく入浴し冷たいビールを飲む。いつものことではあるが、宿に入るとすぐ宴会が始まり、食事の時にはすでに酔っている。

8日(晴れ)
 お弁当を持ってロープウエイ乗り場に向かうと車は渋滞しており、駐車場に入るためにしばらく並ぶ。今日は3連休の中日のためか人出が多く、山もかなりの混雑が予想される。
 ロープウエイ乗り場も長蛇の列で、登山道も行列のため、歩行速度が遅い私たちは待ち時間が多そうだ。天神平はうっすらと紅葉しており、空は青空であるが山頂の頭にはうっすらと雲がかかっていた。
 登るごとに雲はなくなり、黄色に紅葉した山肌が美しい。山頂の奥にはオキノ耳が見え、西黒尾根のラインがデコボコで素敵だ。
 下からは列をなして登山者が来るので、その都度道を譲ると待ち時間多くなかなか先に進まない。道すがらには所々に真っ赤に紅葉した楓があり美しい。左側には万太郎山から仙ノ倉山が見え、右には笠ヶ岳と朝日岳が見えている。
 登山者はかなりの人数で、下りの待ち時間が思いやられる。岩場を越えると肩の小屋に着いたが、休んでいる人でいっぱいだ。こんなに人ごみの中の山は初めてだ。
 風はないが急に雲が出てきて、すぐ先に見える山頂は雲の中になってしまった。まずはおにぎりを頂き空腹を満たす。天気が良いところで食べるおにぎりは美味しい。
 山頂からの景色は見えなく、山頂の標識をバックに写真を撮るのは順番待ちだ。帰りの混雑が心配のためオキノ耳には行かずに下山していく。
 下るごとに青空が戻り、登山道は登りと下りの交差で沈滞が始まった。14時になっても登ってくる人たちがいて、岩場にさしかかるとしばらく待たなければならない。
 登るときはリフトは使わずトラバースしてきたので、帰りは天神峠経由で下る。ロープウエイは長蛇の列でしばらく並ぶ。いったい今日はどれだけの人が来たんだろうか?
 宿で入浴して、さっそくビールをいただく。今夜の夕食は昨日に続いてカニがでた。地元の日本酒「谷川岳」で乾杯する。


オキノ耳とトマノ耳


天狗の留まり場の下付近


万太郎山と仙ノ倉山


肩の小屋へ


万太郎山と仙ノ倉山


肩の小屋


トマの耳にて


天神峠手前から望む谷川岳

タイム:天神平(7:45)→谷川岳(12:10)→天神峠(15:30)


9日(曇りのち晴れ)
 今日は一ノ倉沢出合までハイキングし、盛岡へ帰る予定だ。一ノ倉沢は山頂から一ノ倉岳までの国境稜線に登りつめる沢で、その付近一帯は数々の岩壁で構成され、出合からは素晴らしい景色を眺めることができる。
 朝方に小雨が降ったようで雲が低く垂れ込め、出合に行っても景色は見えないようだ。ハイキングをやめて観光を考えたが、せっかくだから出合までのんびり歩いて行くことにする。
 1時間弱で出合に着いたがやはり雲は低く何も見えなかった。30分もウロウロしていると少しづつ雲が上がり始めてきたので、始発のバス時間まで待つことにする。
 間もなくテールリッジが見え始め衝立岩も見えてきた。そして、ついに沢全体が見え稜線には青空まで広がってきた。とてもラッキーだ。
 衝立岩、コップ状岩壁、烏帽子岩南陵、滝沢スラブがしっかり見えている。昔この岩壁に盛岡から通いつめて登った記憶がよみがえってきた。なつかしい青春の記憶である。
 昔はたいして気にもとめない景色であったが、30数年過ぎた今は素晴らしすぎる景色であると思う。4年前には烏帽子岩を登るために来たが、雨で取付きまでしか行けなかった。この景色を見て、また登りたい気持ちになってきた。
 ロープウエイ駐車場から始発の電気バスがやってきたので、それに乗って駐車場へと帰る。昔は車も入れたが、電車で来ると462段ある階段を登って、一ノ倉沢出合まで急ぎ足で歩いたものだった。
 土合山の家に泊まると谷川ドライブインでの買い物は10%引きになった。谷川ラーメンを食べて一路車を走らせる。


一ノ倉沢出合


出合にて


時間とともに雲が上がってきた


国境稜線には青空が


一ノ倉沢概念図


一ノ倉沢全体



衝立岩とコップ状岩壁


白毛門と笠ヶ岳

ロープウエイ駅から一ノ倉沢を往復する電気自動車
↑ページの先頭に戻る