白神岳から十二湖へ縦走
 


2017年10月23日(火)〜25(木)
 メンバー:加藤さん(千葉県)、小田中 智
 コース:白神岳登山口〜蟶山分岐〜白神岳〜大峰岳〜崩山〜崩山登山口


 紅葉の白神岳に行きたいとの申し込みをいただいたので、せっかく遠くからいらっしゃるのであるから、十二湖へ縦走して十二湖付近の紅葉も見てもらいたかった。
 紅葉は十二湖付近に合わせるため、10月後半の2泊3日の工程とした。台風が上陸したため、日時を1日遅くした日程になった。今年の紅葉は少し早いようなので間に合えばいいのだが。

23日(曇り時々晴れ間)
 昨夜は盛岡駅前に前泊していただき、5時半にお迎えし高速道に入る。8時半に駐車場に着くが、昨日まで台風の影響か車は1台も見当たらない。
 歩き始めた所はもうすでに紅葉が終わっており、木々には枯葉ばかりだ。蟶山への登りに入ると部分的にブナの紅葉がきれいで、紅葉の白神岳という触れ込みだったのでひと安心する。
 空は日が差し始め天候は快復に向かっており、海は見えないが夕日は期待したい。昼近くになっても誰も登ってこないので、どうやら今回は貸切の白神岳になりそうだ。
 大峰分岐の稜線に出ると日に当った向白神岳が見えているが、岩木山の勇壮な姿は見えなかった。山頂に向かう登山道は昨夜積もった少しばかりの雪が溶けてグチャグチャだ。
 山頂に立つと日本海側は雲が多く夕日は期待薄の感じだ。小屋には誰もいなく、持参のコタツに入り熱いコーヒーを飲む。
 夕暮れが迫っていたが、雲が多すぎるため夕日は見ることができなかった。ここからの夕陽を見るのは中々難しいものがある。
 夕食は寄せ鍋、焼きエビ、サラダで、まずはビールで乾杯する。けっこう冷え込んできたが、オリジナルこたつは暖かく足腰を暖めるには最適だ。


蟶山への登りの紅葉


蟶山分岐付近


山頂とトイレ


稜線から向白神岳


山頂から小屋と向白神岳

タイム:駐車場(8:40)→蟶山分岐(11:45)→白神岳(14:20)


24日(高雲り)
 時間を見計らって山頂へ行き、昇る朝日を見つめる。太陽は田代岳付近から顔を出し、周りの雲を赤く染めながらアッという間に昇ってしまった。こんな美しい朝日を見たのはここでは初めてである。
 岩木山は染まらなかったが勇壮な姿が素敵だ。朝は冷え込んで水たまりには氷が張っていた。小屋に戻って朝食の用意をする。
 天気は高雲りではあるが周りの山々は見え、初めて遠く岩手山の姿を見ることができた。これは感動ものである。
 今日は十二湖までと先は長いが、アオーネ白神十二湖に泊まるので、のんびり歩くことができるので気持ちは楽だ。
 向白神岳の背後には尖った岩木山が見えている。枯葉を踏みしめながら上り下りを繰り返すとやっと大峰岳に着いた。下る部分は枯葉で凹凸が分かりづらく気を遣いながら歩いた。
 崩山から下っていくとブナの紅葉が美しく、十二湖の紅葉も期待できそうだ。大崩から紅葉に染まった鶏頭場ノ池に向かって崩壊しており、十二湖の湖水が日に当たって光っていて美しい。明日の紅葉散策は大丈夫のようだ。
 ジグザグに下っていき、急な下りを終えると緩やかな道となり崩山登山口に着いた。神秘的な色の青池を眺めて駐車場に向かう。平日ではあるが紅葉シーズンでもあり観光客は大勢いた。
 泊まる宿は「地産地消の宿 白神海彦山彦館」で、電話すると車を回収するために送迎してくれるというので、白神岳登山口駐車場に送っていただき宿に向かう。
 この宿の風呂からは海に沈む夕日が見え、部屋も食事も良い宿だ。夕日は見れなかったが、夕食にはイトウの刺身が出たので地酒をいただく。刺身を肴に久しぶりに飲む日本酒は格別だ。


雲に浮かぶ岩木山


田代岳から昇る朝日


岩木山と八甲田連峰


遠く望む岩手山


北八甲田と南八甲田


向白神岳と岩木山


崩山付近の紅葉


大崩と十二湖


青池

大崩と鶏頭場ノ池

タイム:白神岳小屋(7:55)→大峰岳(10:55)→崩山(12:50)→崩山登山口(14:55)


25日(晴れ)
 部屋の窓から外を見ると、平らな草むらに多くの野生サルが日向ぼっこしていた。食事後外に出て近づくと逃げて行き戻っては来なかった。
 今日は昼ころまで観光をして盛岡に戻る予定である。展望台で周りの景色を眺め、十二湖に向かう。
 王池の遊歩道を歩くと付近は終わりかけた紅葉が見頃で、日に当たった紅葉は美しい。同じ紅葉でも日に当たらないとどんよりとした紅葉になってしまう。
 ビジターセンターで映像を見て、付近の紅葉を楽しむ。所々に赤い葉があったが、燃えるような赤色は見当たらなかった。
 十二湖庵で無料の抹茶をいただき、深浦の不老不死温泉に向かう。かなり昔は本館も宿泊していたが、今は入浴場となっていた。
 ここは海の側に露天風呂があり、満潮時には海に埋もれてしまう。夕方天気が良ければ、夕日がジュっと海に沈むのが風呂に入りながら見ることができる。
 海は波と風が穏やかで、露天風呂に入りたいと思うがのんびりもしていられないので、昼食場所の八森へ向かう。「お食事処 いしづか」は地場で捕れた魚を使った小さな食堂だが、魚は新鮮で「いいかげん丼」がお薦めであるが、今回は「ごうか丼」をいただく。
 高速道に乗り、夕方盛岡駅に着きお別れする。


中の池付近


落口の池


落口の池


不老不死温泉の露天風呂


温泉の海辺


青森県と秋田県境付近
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