金ヶ崎駒ヶ岳〜経塚山 敗退
 


2020年2月22日(土)〜23日(日)
 メンバー:藤原 豊さん、小田中 智
 コース:金ヶ崎駒ヶ岳林道〜うがい清水〜駒ヶ岳〜1,132mピーク手前 往復


 経塚山は今まで3度敗退しているので再び行くことにした。しかし、今回は暴風雪の予報であり天候は望めないが、天気予報を見て好天の時狙いだけの登山では、全天候型の冬山を歩いたことにはならないので、今回は特に敗退を覚悟で向かうことにする。
 メンバーは、若かりし頃のザイルパートナーである藤原君と2人だ。たとえ敗退になったとしても彼となら美味い酒を飲めるので、それだけでも楽しみである。

22日(曇り)
 7時に林道集合にしたが6時集合と思い込み、それに合わせて家を出る。雪が少ないため冬の除雪終了点よりもだいぶ奥まで入れ、6時を待つが彼は来ないので集合時間を1時間間違ったことに気づいた。
 林道には昨日のトレースがあり、ほとんど潜らないながらもトレースをたどって行く。鳥居がある登山口で一休みするが、例年に比べ雪はかなり少ない。
 植生がブナ林に変わると登りとなり、登るごとに天気は悪くなってきた。夕方からは雪となり夜から風が強くなり、明日はかなりの強風になる予報だ。
 五葉の松から鞍部に下り急登すると駒ヶ岳の山頂だ。前回は雪が重いラッセルが続き、この登りで疲れてしまった記憶がある。まだ昼前ではあるが明日の天気を考えるとこの先へ進んで幕営するのはどうかと思ったが、今回で4回目にしてここから先は未知の領域なので進むことにする。
 地図を見ながら南西に続く尾根を探す。古いトレース跡とテン場跡があり、数日前には人が入った痕跡があった。ここからの下りが分かりづらく注意が必要な個所だ。尾根に入ると所々には目印があり先へと導いてくれた。
 気温が高く上空では風の音が唸っている。ラッセルは10cm程度ではあるが交代しながら進んで行く。直角に2度曲がり、1,132mピーク手前の鞍部にテントを張ることにする。尾根筋は風を避けれないので、少し斜面を下った所をテン場と決める。
 この場所は、駒ヶ岳と経塚山の5分の2くらいの位置で、ラッセルが無ければ2時間ほどで経塚山に着くと思われる。木に張綱を固定して強風に備える。間もなく酒を飲めると思うとうれしくなり、雪を踏み固める足に力が入る。
 まだ14時過ぎではあるがさっそく宴会にして、早く寝ることにする。私のディナーは刺身、牛焼肉、燻製肉であり、日本酒の熱燗で乾杯する。藤原君とは1年ぶりの山行であり、一緒に登るのも久しぶりだ。お互いの食材を分けて食べ、話語りが始まった。
 楽しい時間とともに日本酒とウイスキーが無くなり、まだ18時であるがシュラフに潜る。トイレに外に出ると雪が降り始め唸る風の音がしていた。


登山口のうがい清水


ブナ林3兄弟


五葉松付近


駒ヶ岳山頂


経塚山へ向かって


木に張り付いた氷


幕営地付近


幕営地

タイム:駐車地(7:20)→うがい清水(8:15)→駒ヶ岳(11:25)→幕営地点(13:05)


23日(吹雪)
 5時に起きるが風の爆音と新雪が積もったので、今回も敗退とし再びシュラフに潜る。6時過ぎに起きて外に出ると新雪は20cm程積もり、風は更に強くなっていた。ここは風当たりが弱く最適な場所だった。
 今回で4回目の敗退である。今回は天気が悪いのを分かっていて来たのであるが、経塚山には嫌われているみたいだ。しかし、このコースは登山道はなく雪がある時期しか歩けないので魅力的である。
 風はいくぶん木にさえぎられて弱めではあるが、風は頬に湿った雪を張りつけるのでたまらなく冷たい。駒ヶ岳を過ぎても風は弱まらず、700m付近まで下るとやっと弱くなった。
 車は間もなくの所なのであるが、ここまで来て今度は雪が降りだしてきた。車には10cm程の雪が積もっていたが、お互いの車は4WDなので問題はない。山登りに使う車は4WDに限る。
 藤原君と別れ、駒子の湯で昼食を食べ入浴する。まだ雪は降っており車に入る前に体は白くなっていた。


暴風雪のキャンプ地


駒ヶ岳をバックに


駒形神社奥宮


黒かった駐車地が真っ白に

タイム:幕営地(8:05)→駒ヶ岳(9:15)→車(11:45)
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