久慈侍浜 展望台エリア、階上 North rock
 


2019年6月4日(火)、5日(水)North rock
 メンバー:侍浜/種村 洋司、小田中智  North rock/小田中 智

 この年になって最近、岩登りがしたくなってシューズを買ってしまった。買ったからにはと、近場のゲレンデを登ったが、昔に何度か行った侍浜に行きたくなり、友人の種村さんを誘った。
 種村さんは、近年までは国際免許のガイド資格を持ち、ヨーロッパアルプスでクライミングとハイキングのガイドをしており、二戸市に住んでる友人だ。4日に侍浜を登って、夜は彼の家で酒を飲むことにした。

 侍浜は、久慈市の北郊外に位置する花崗岩のリアス式海岸で、南北10Kmあまりの海岸線にクライミング用岩場が点在している。多くのウェブサイトや書籍でも紹介されており、全国的に知られている。
 ロープクライミングのメインの岩場は横沼展望台にある。 その入口には横沼展望台の案内板が立っており、そこの車道脇に駐車し、 駐車地点から歩道を少し進むと、横沼展望台に着く。展望台直下が絶壁で高さは25m近くあり、垂直に切り立った平板のような花崗岩の岩壁である。
 横沼展望台の少し北側には北侍浜キャンプ場がある。 北侍浜キャンプ場に隣接する岩場をはじめ、海岸線の数カ所に、ボルダリング用エリアやロープクライミング用エリアが点在している。

4日(晴れ)
 二戸の種村さん宅に行き、一緒に侍浜に向かう。私にとって侍浜は、25年ほど前に数回訪れた岩場である。アルパインクライミングを主体として登っていたため、現役を退く近辺に訪れ、トップロープでの最高グレードは5.10bが最高であった。
 キャンプ場に行き岩場海水プールに降りるが、昔の記憶は忘れており、種村さんの記憶も定かではないので、トポをたよりに車で移動する。横沼展望台手前に来るとクライマーが来たので話をすると、わざわざ取付きまで案内してくれルートを教えていただいた。しょっちゅう来ている方みたいで、久慈市の関さんという方だった。
 昔に訪れたエリアもこの展望台エリアで、トップロープで数本登っているがルート名は定かではない。今回は、「海は広いな大きいな」と「Yellow Wave」の初心者ルートをトップロープで登りたいと思っていた。関さんにルートを教えていただいたので大体はわかった。
 まずは「海は広いな大きいな」であるが、リードで登らないとならないと言われたので、私が取り付く。トポではカンテ右からとなっており、登りだすとかぶり気味で詰まってしまった。ボルトはあるが難しいので、右から大きく回り込んでかぶりの上に立つ。ここからはルートに戻り、何とかビレイ点に立った。体はまだ岩に慣れてなく、5.8のグレードもなかなか難しい。
 種村さんを迎えて、上に登り展望台下に立つ。眺める景色は、ゴツゴツした岩場の海岸線と青い海がとてもきれいだ。教わった通りに登っていると、登りながらルート名の「海は広いな大きいな」と感じただろうが、ここに立って初めてそれを感じた。
 木にザイルをセットし懸垂下降で下る。今度は「Yellow Wave」で、トップロープで登りだす。トップロープはテンションかけても安心なので、リードに比べるとギリギリのバランスで登れるので安心感がある。5m程登ったところで落ちて右に10m程振られてしまった。
 登り返すのも面倒なので、入学試験を登ることにする。グレードは5.10aで私にとっては厳しいグレードだ。トップロープの安心感から高度を稼ぎ、中間地点で詰まってしまった。テンションをかけ更にはボルトに足をかけて核心部を乗り切った。上部は何とか登り、時間をかけながらも登り切った。
 懸垂で下り、今度は種村さんだ。彼も核心部で苦労し、登って下降してきた。そろそろ帰る時間でもあるが、さっきの感触が忘れられず核心部までと思いながら登りだす。一度登っているので核心部までは楽に登れ、核心部は左から入りすんなり抜けた。ここで下るのももったいないので最後まで登り懸垂で下降する。
 トップロープではあるがすんなり登れたことが嬉しく、また訪れたいと思った。何でもそうであるがいい気分で楽しめるとハマってしまうものだ。とっくに60歳を過ぎてしまったが、動けるうちはクライミングをしたいと思うようになり、若い頃の現役時代に戻った気分で楽しくなってきた。
 荷物を整理して展望台へと急な登りを登って行く。今夜は種村さんの家で宴会であり、二戸の友人である藤原君も来るので楽しい酒が飲めると思うと、ついついアクセルを強く踏んでしまった。
 種村さんは料理が上手で、本格的なフルコースも作れ、ワインに関してもソムリエなみの感覚を持っている。楽しい時間はすぐに過ぎてしまうもので、年を取ると早くに酔ってしまうので楽しむ時間は短くなってしまう。


海は広いな大きいな 5.8


海は広いな大きいなの上部


横沼展望所付近で 種村さん


横沼展望所付近で 小田中


懸垂下降する


入学試験 5.10a の核心部


核心部を登る種村さん


入学試験の全容


ガンダーラ(中央)、ブレイクダンス(左)

海は広いな大きいの取付きから海が見える


キャンプ場そばの展望台と岩場海水プール


5日(曇り)
 朝もしっかりした朝食をごちそうになり別れる。腕時計が行方不明になり、岩場から持ってきたかどうかも定かではない。もしかしたらと思いなが、ら侍浜に行ってみるが時計は見つからなかった。のちほど種村さんから電話があり、部屋の片隅にあったという。
 ここまで来たからには、階上のクライミングジム「North rock」に寄ることにする。13時から営業なので昼飯を食べながら時間調整をする。North rockは一昨年に種村さんと訪れたことがあった。
 しばらくぶりにオーナーの徳べえさんと話し、トップロープのザイルを握っていただく。5.7から登り始め、5.10aクラスでは登れなく、昨日の良い気分はすっかり吹っ飛んでしまった。
 腕力が限界になってきたので早々に引き上げる。


階上町のNorth rock


新設した1階ボルダー


本館1階ボルダー


本館2階ボルダー


リードエリア


リードエリア


トップロープのクラック


クラックとチムニー
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