白神岳縦走 ガイド登山
 

避難小屋と白神岳山頂

2015年4月11日(土)〜12日(日)

 メンバー:嶋脇さん、下野さん、佐藤 博、小田中 智
 コース:白神岳登山口〜二股分岐〜蟶山尾根〜白神岳〜大峰岳〜崩山〜崩山登山口


 白神岳から十二湖への縦走は、雪がある時期の方が楽しいので、十二湖の冬季閉鎖が終ってすぐにした。
 鶏頭場ノ池から登山口までの車の回収は、タクシーを使うつもりだったが、嶋脇さんが自転車で登山口まで行くというのでお願いすることにした。

11日(曇りのち晴れ)
 朝起きると雨が降っていた。天気予報でも雨なので、十和田インターに向かっている嶋脇さんに電話すると、雨でも行くというので、下野さん、佐藤君を拾って高速道に乗る。
 待ち合わせの十和田インターに着くと雨はあがっていた。自転車を積んで十二湖へ向かう。ここからが遠く、白神岳登山は夏でも日帰りは無理である。
 鶏頭場ノ池の駐車場の陰に自転車を置き、白神岳登山口に向かう。もうすでに9時は過ぎているが、車は1台も止まってなかった。
 低気圧が早く過ぎ去ったせいか雨はすっかりあがり、これからの天気に期待が持てる。今回は人数が多いので、分担重量が少ないので荷物も軽い。
 二股の手前にはカタクリが沢山あったが、雨で寒かったせいか花は開いていない。しかし、フクジュソウが咲き、春の訪れを告げていた。
 最後の水場を過ぎると雪となり、蟶山のピークには行かず尾根に出るように登って行く。尾根に出るとガスっていたが上空は明るい。
 大峰分岐の急な登りになる頃には、上空には青空がのぞいていた。分岐に出るとまたガスり始めたが、山頂では日が射していた。どうやら上空は晴れているようだ。
 小屋に入り、まずは熱いお茶を飲む。3階はガラス窓が大きいため冬は寒いが、春になると日が入るため暖かい。それぞれの階には銀マットが敷き詰められていた。
 1時間もすると空全体が青空になった。外に出ると向白神岳の稜線の奥には、尖った三角形の岩木山が見えている。来てよかった。やはり山の天気は分からない。上空だけがこんなに晴れているのだ。
 夕食は焼魚と水炊きとサラダである。まずはビールとコーラで乾杯する。暮れゆく陽は、高い雲海の中に隠れていった。ワイン、ウイスキーと飲みながら山を語っていると眠くなってきた。
 今朝の出発が早かったので、20時前には夢の中にいた。


登山口にて





フクジュソウ


蟶山の尾根


間もなく大峰分岐した


大峰分岐


トイレと避難小屋


白神岳山頂にて


白神岳山頂


向白神岳への尾根と岩木山


岩木山


夕日

タイム:登山口駐車場(10:05)→蟶山尾根(14:20)→大峰分岐(15:40)→白神岳(16:10)


12日(晴れ)
 みんなより少し寝坊してしまい、朝日は昇ってしまった後だった。向白神岳の稜線の後ろに雲海があり、朝日に染まった雲にボンヤリと岩木山が浮かんでいる。幻想的で素晴らしい景色だ。
 ラーメン炒飯を食べ、パッキングを始める。頂上で岩木山をバックに写真を撮り、大峰岳に向かって出発する。所々雪が切れている所があるので、雪を見つけながら稜線を下って行く。
 稜線は小さい起伏が多く疲れるが、青空を背景にした向白神岳の稜線を眺めながら歩く。今年は雪は少ないように思うが、今がちょうど歩きやすい時期である。
 やっと大峰岳に着き、眺める白神岳は遥か遠くに見える。向白神岳の先にあるピラミッド型の山は、名前が分からないが格好いい。目指す十二湖まではまだ半分弱ではあるが、大崩鞍部からの下りが楽しみだ。
 大崩の山頂には行かず下り始めると傾斜がある下りとなり、尻滑りをしながら下る。それぞれの滑る格好を見ながら、木にぶつかりそうになったり、ハマったりすると笑いが飛んだ。
 夏道近くの沢状をギリギリまで尻滑りで下り、夏道に合流すると真っ白いキクザキイチゲが咲いていた。ここで急斜面は終わり緩やかな登山道が鶏頭場ノ池の登山口へと続いていた。
 駐車場で嶋脇さんはツーリング姿になり、自転車に乗り白神岳登山口目指して下って行った。売店でソフトクリームを食べ、ベンチに寝っ転がって昼寝する。


朝日と岩木山


小屋と岩木山


山頂にて


向白神岳と岩木山


縦走の始まり


笹内川側に張り出した雪庇


1,163.9mピーク


大峰岳手前


大崩山に向かって


振り返る白神岳方面


岩木山


キクザキイチゲ


鶏頭場ノ池

タイム:白神岳(7:20)→大峰岳(9:40〜55)→崩山(11:45)→崩山登山口(13:05)


 1時間ほどで嶋脇さんが戻ってきた。登山口への登りがきつかったと言っていた。お疲れさまでした。
 自転車を積んで大峰町に向かう。八森いさりび温泉ハタハタ館で入浴し、食事する。あとは車で帰るだけだがここからが遠い。
 十和田インターで嶋脇さんと別れ盛岡に向かう。

 天気予報では雨予報であり、今の時期雨降りの中登るには低体温症の心配がありためらったが、嶋脇さんは「雨でも行く」との一言で行くことに決めた。
 雨はあがり、夕方から晴れとなった。下界には雲海があり、あるラインを境にして上は晴れたみたいだ。やはり山は行ってみないと分からない。
 夏であれば「雨もまた楽し」であるが、時期的にと交通費を考えて躊躇してしまった。素晴らしい景色で迎えてくれた白神岳に感謝である。
↑ページの先頭に戻る