岩手山 馬返し ガイド登山
 


2015年8月1日(土)

 メンバー:小川さん(埼玉県)、小田中 智
 コース:馬返し〜五合目〜八合目小屋〜不動平〜岩手山 往復


 大学院の学生さんから、宮沢賢治が登った山として賢治の卒業論文をまとめたいので、登山は初めてだが岩手山に登りたいとの依頼をいただいた。
 白馬岳、トムラウシ山と連チャンで登り、次の北岳まで休養のつもりであったが、今しか日程の都合がつかないと言うので、依頼をお受けした。
 そういえば一昨年前も宮沢賢治がらみで岩手山に登っていた。それにしても卒業論文の題材とは驚いた。論文の出来あがりが楽しみだ。

1日(曇り時々晴れ)
 6時に石鳥谷駅の待ち合わせだったが、場所を間違えて遅刻してしまった。下界は朝から暑いくらいだが、岩手山は裾野しか見えていなかった。
 土曜日とあって駐車場は車が多く、ナンバーを見ると遠方が多く、これからまだまだ来るのであろうから百名山人気はすごい。
 馬返しからは六合目まで見えており、夏の日差しが強い。天気予報は曇りの予報だが、岩手山初めて、登山初めての方なので何とか晴れてほしいものだ。
 登り始めて間もなくハクサンシャジン、タチギボウシと秋の花が咲いていた。樹林帯の中はまだ涼しいながらも、大粒の汗を流しながらゆっくりと登って行く。
 登るにしたがい秋の花が増え始め、さわやかな風も吹き、下界にいるよりはかなり涼しい。もう秋がせまってきているのだろうか?
 六合目の大蔵石が見えてきたが上の方には雲はなく、登るごとに雲もあがってきているようだ。多くの人たちに追い越され、すでに下って来る登山者も多い。
 七合目の分岐で、先日白馬岳にご一緒した小笠原さんにバッタリ出会った。彼は新道を登ってきて、ちょうど分岐で出会ったのだからビックリだ。待ち合わせしてきてもこうピッタリ出会うことは難しい。
 七合目から見るお鉢には雲がかかっていた。八合目で昼食にし、ゆっくり休む。初めて登山する彼は元気である。
 小笠原さんも同行することになり、話しながら登って行く。登山者は次から次と登ってくる。ずいぶん岩手山も登山者が多くなったもんだとビックリする。
 お鉢に着くと雲で展望が悪く風もあった。早く流れる雲の合間には、青い空が見え隠れしているので、もしかしたら山頂では晴れるかもしれない。
 お鉢の内側にはイワブクロが一面に咲いていた。奥宮に下る所にはあるが、山頂に向かう登山道わきで見るのは初めてである。
 山頂に近づくにしたがって雲が流れた。山頂の上空は青空だった。なんとラッキーなことだろう。大学院の彼はすごく感動していた。遠くの山々は見えないがお鉢の周りは見え隠れしていた。
 左回りに山頂から下って行くとだんだん晴れあがってきた。故杉村君に手を合わせ、奥の宮でお参りする。イワギキョウが咲きオニヤンマが飛び交い、山は秋の気配が漂っていた。
 七合目から岩場の下りになると、今まで好調だった彼の足に変化が起こった。下りで足に疲れが出始めたようだ。ゆっくりゆっくり下って行く。
 帰りの車では、宮沢賢治のことを聞かせてもらい、地元にいながら今まで知らなかったことに恥ずかしさを感じた。


登山口の馬返しから


クルマユリ


クルマユリ


タチギボウシ


チングルマ


ヤマハハコ


ミヤマアキノキリンソウ


??


六合目 大蔵石


ミネウスユキソウ





八合目避難小屋


ハクサンシャジン


イワブクロ


イワブクロ


岩手山山頂にて


イワギキョウ


オニヤンマ


岩手山神社奥の宮


七合目から見るお鉢

タイム:馬返し(7:20)→六合目(10:25)→八合目小屋(11:15〜40)→山頂(12:40)→七合目(14:10)→馬返し(18:10)

 まだ8月に入ったばかりで下界では暑い毎日であるが、思ったより山は涼しく心地よく、秋の気配を感じる岩手山だった。
 卒業論文に良い題材になったか分からないが、景色や変化する天候に感動する場面は沢山あったように思う。これからは山を愛し、次の山を登ってほしいと思う。
↑ページの先頭に戻る