岩手山 馬返し ガイド登山 雪山を下ると美しいお花が迎えてくれた!
 
柳沢への車道から望む岩手山
柳沢への車道から望む岩手山

2014年5月3日(土) 天候:晴れ メンバー:下野さん、小田中 智

 コース:馬返し〜大蔵石〜八合目小屋〜山頂 往復

 冬の岩手山に登れなかったので、せめて残雪残る岩手山に登りたいとのご依頼をいただいた。
 4月も中旬を過ぎると、それまで天気が悪かった分のお返しか天候が安定してきた。今回も晴れの予報である。

 5時に日赤の駐車場で待ち合わせ、私の車で馬返しに向かう。柳沢への車道からは、うっすらと朝日に染まる岩手山が出迎えてくれた。
 駐車場には早出の車が1台止まっていた。登山口から望む岩手山の雪は、連日の好天でだいぶ雪が少なく見える。
 歩き出すとキクザキイチゲが咲いていたが、まだ朝も早いため花弁は下を向いている。暖かくなる帰りが楽しみだ。きっと素晴らしい花を咲かせていることだろう。
 一合目半から残雪が出始め、雪は四合目の下まで続いていた。きょくりょく岩場帯を登り、途中から右の雪の斜面に入る。やはり、夏道を登るより雪の上を歩いたほうが楽しい。
 右の沢状を登ってくる単独行者がいた。五合目の上で雪が切れたので左に入り夏道に戻る。天気が良いせいと連休のためか、下からは登山者が登ってきては、好きなルートを登って行った。
 天気が良い割には低いところに雲があり、山々は雲の中だ。吹く風は寒さを感ぜず、流れる汗を気持ちよく冷やしてくれる。
 小屋からお鉢に向かう斜面の雪は途中で切れているので、不動平に向かいながらお鉢から続く夏道に向かって斜めに伸びる雪に沿って登って行く。
 お鉢では風が強くなったがさほど寒さは感じない。左回りで山頂に立つが、期待した景色とは裏腹に山々は望めなかった。ゆういつ見えたのは八幡平だけだった。
 今日は花を持ってきたので、故杉村君のレリーフへと下って行く。近くまでは来るもののなかなかレリーフまで行けなかったが、2年ぶりでようやく訪れた。花を捧げ手を合わせていると、下野さんも手を合わせてくれた。
 内輪に降り奥宮に参拝する。歳のせいだろうか、最近山の神社で手を合わせることが多くなったように思う。
 不動平に下る夏道から左寄りにザレを下り、雪がある所で尻滑りの用意をする。私はジュラスコップを出し、下野さんはカッパを履く。スコップを尻に敷くと滑る滑る。
 こんな楽しいことをできる時期も残り少なく、雪が消えてしまうと山登りも楽しさと美しさが半減する。そんなことを思いながら、七合目からまた滑る。
 左の沢状に向かって下ると雪が固くなってきたので尻滑りをやめる。ピッケルを使っての下り方の練習をしながら下って行くと、最初はへっぴり腰だったが、直ぐに格好の良い姿勢に変わった。
 しばらく下り休んでいると、福井県から来たと言う男女4人が下ってきた。明日は早池峰山に行くという。遠くから来るのであれば1山登って帰るのはもったいない。
 右にトラバースしながら下り、二合目付近で夏道に合流する。下に下ると朝はしぼんでいたキクザキイチゲが、量も増えて見事に咲き誇っていた。白、うすい青、紫と、色とりどりの花弁がとても美しい。
 お山の湯で汗を流し、盛岡へと帰る。

馬返しから
馬返しから

二合目付近から
二合目付近から

大蔵石
大蔵石

不動平の稜線
不動平の稜線

山頂と妙高岳
山頂と妙高岳

岩手山山頂
岩手山山頂

屏風尾根と八幡平
屏風尾根と八幡平

故杉村君のレリーフ
故杉村君のレリーフ

奥宮
奥宮

お鉢下からの尻滑り
お鉢下からの尻滑り

うすい青のキクザキイチゲ
うすい青のキクザキイチゲ

白のキクザキイチゲ
白のキクザキイチゲ

紫のキクザキイチゲ
紫のキクザキイチゲ

タイム:馬返し(5:55)→大蔵石(9:00〜10)→八合目小屋(10:00〜10)→山頂(11:00〜10)→奥宮(11:30)→
    馬返し(13:45)
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