和賀岳 和賀川コース
 


2020年10月31日(土)
 メンバー:岡野さん(大阪府)、小田中 智
 コース:和賀岳・高下岳登山口〜和賀川徒渉点〜コケ平〜和賀岳 往復


 一昨年に羽後朝日岳に来た方から和賀岳の依頼があった。その方は一等三角点がある山を登っており、今回は岩手の山を登るようだ。 和賀岳(1,440m) 日本三百名山、一等三角点
 和賀岳は真昼山地の主峰で、岩手県西和賀町と秋田県仙北市の県境に位置する。ブナの原生林が広がる高下岳、薬師岳とともに和賀川源流域を構成し、国の和賀岳自然環境保全地域に指定されている。
 岩手県側からの登山道は激しいアップダウンと和賀川の徒渉など、野性味にあふれる自然を感じることができるコースである。和賀川を徒渉し、急登からコケ平に出ると、7月上旬にニッコウキスゲが一面に咲き、群落は山頂間じかまで続く。
 和賀岳の登山口は、高下岳への登山口と同じで、県道1号沢内線の高下バス停の少し北から高下川沿いの林道を入って行く。登山口までの林道は約8km程あり、雪が降り始める12月から、残雪が残る6月初旬までは歩くことになる。
 近年、登山口手前の林道の端が崩壊し、登山口まで5分ほど手前が駐車場になっている。  5時半にホテル前でお迎えし、沢内へ向かう。最近はまだ暗い時間であるが、明るくなり始めると上空には雲はなく、今日は快晴の天気予報である。途中霧も出始め、まさに晴れる兆候だ。
 長い林道から駐車場に着くと、すでに6台ほどの車が駐車していた。やはり好天を狙っての今シーズン最後の登山なのだろう!この付近は紅葉が美しい。
 5分ほど林道を歩くと登山口に着き、登り始めてすぐに急登が始まった。分からないキノコを横目に見ながら、ゆっくりと登って行く。
 落ち葉を踏みしめながら歩く尾根は、標高が高くなるにしたがってブナの幹が太くなってくる。葉が落ちた樹林帯は日の通りが良く暖かく、10月最後の気候とは思われない。
 高下岳への分岐からトラバース気味に歩いて行くと、和賀川への急な下りとなる。和賀川の徒渉は水量が少し多く転石飛びはできないので、靴を脱ぎ用意してきたサンダルに履き替えて浅い流れに入る。水は思ったより冷たく、足が痛くなるほどに冷たかった。
 帰り用にスリッパをデポして、コケ平への登りに入る。すぐに急な登りとなり、写真を撮るふりをして立ち止まって休む。日差しは暖かく、枯れた樹林帯には落ち葉が敷き詰められたジュータンの景色も素敵だ。
 途中で下山して来る方とすれ違い、風が強く寒いのでコケ平から引き返してきたと言っていた。コケ平への急登に入ると2人の若い女子が追い越していった。こんな奥深い山にも若い女子が登ることは嬉しいことだ。
 一昨日に降ったと思われる新雪が残っており、つまんで喉の渇きを潤す。後ろには高下岳が見えてきた。
コケ平からは和賀岳山頂がまじかに見え、風は弱くはなったが気温は下がってきて寒い。うっすらと積もった新雪を踏みしめながら山頂へ向かう。
 山頂でも天気は良いが風が冷たく、遠くの山々は雲におおわれて見えないが、朝日岳の山頂はとんがっていてひときわ目立った。岡野さんは一等三角点にタッチし写真を撮っていた。
 寒いので早々に山頂を後にし、少し下った所で女子2人が休んでいたのでお邪魔する。風が当たらいと日差しで暖かく、初冬の山頂とは思えない暖かさだ。
 急な下りは枯葉に足を取られないように気をつけながら下って行く。和賀川徒渉点の上の台地にはテントが張ってあり、その主はむかし山想会に在籍していた後輩だった。この付近でキノコを採り、仲間と宴会するために来たと言っていた。かれこれ10年ぶりの再会だろうか。
 高下岳分岐への登り返しは急で、疲れた体をだましながら登って行く。ここを過ぎると後は下る一方で1時間もすると駐車場に着くのである。
 10月の最後にしては暖かく快晴に近い天気で、遠い大阪から来てくださった岡野さんはラッキーだ。日本にある一等三角点は900数十座あると言い、5年ほどで500座近くを踏破したという。明日は安家森を登って、明後日に大阪へ帰る日程だという。


駐車場の紅葉


登山口


赤沢分岐の上


高下岳分岐


和賀川 少し上から浅瀬を徒渉した


コケ平への登り


コケ平からみる和賀岳


右から根菅岳、モッコ岳、大荒沢岳、朝日岳


高下岳(中央)、根菅岳(左)


和賀岳山頂


右からモッコ岳、大荒沢岳、朝日岳


薬師岳(左)、小杉山(中央)、小滝山(右)


小滝山(左)、白岩岳(中央)、錫杖の森(中央の下)


コケ平

タイム:和賀岳・高下岳駐車場(7:20)→高下岳分岐(8:40)→和賀川の徒渉点(9:45)→コケ平(11:45)→
    和賀岳(12:30)→和賀川徒渉点(14:40)→駐車場(16:30)
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