大朝日岳 古寺鉱泉〜朝日鉱泉 ツアー
 


2017年7月9日(日)〜11日(火)
 メンバー:幸坂さん、菅原さん、浪岡さん夫妻、久保田さん、小田中 智
 コース:古寺鉱泉〜古寺山〜大朝日小屋〜大朝日岳〜中ツル尾根〜朝日鉱泉


 大朝日岳に咲くヒメサユリの群落を見ながらヒメサユリロードを歩く企画をすると、早い時期から申し込みをいただき満席となった。
 ヒメサユリは開花が終わるとすぐに花を刈り取ってしまうため、一時期しか見れなく、花が多く咲くのは古寺鉱泉から登るコースだけである。
 初日は古寺鉱泉に泊り、大朝日小屋に泊まるのがゆっくり歩ける日程で、下山は代行運転が見つかったので朝日鉱泉に下ることにした。

 朝日連峰は、山形・新潟県境に位置し、磐梯朝日国立公園の主要地域の一つである。主峰の大朝日岳は、南北60kmにわたる主脈の南端にピラミッド状の山容を見せている。
 日本海に近い豪雪地帯のために、夏山シーズン盛期まで豊富な雪渓を残し、湿潤な気候が多種の高山植物や豊かなブナ林を育んでいる。
 大朝日岳は、花の百名山に選定され花が多く咲き、ヒメサユリの群落は有名になっている。

9日(曇り)
 今日は古寺鉱泉までの移動だけなので、みんなを迎えて遅い時間に出発する。メンバーは6名で、幸坂さんが誘ってくれた方が3名おり初めての方々だ。
 古寺鉱泉の朝陽館に着いたのは夕方で、さっそく風呂に入り汗を流す。館内の廊下や階段は黒光りしており、年代と歴史を感じさせられた。
 夕食は岩魚の塩焼きと山菜づくしで、薄味で調理した山菜はとても美味しかった。山菜はあまり食べないのであるが、この宿の山菜はひときわ美味しかった。
 車で来るときは蒸し暑かったが、山里の温泉は涼しく快適に熟睡できた。

10日(曇りのち晴れ)
 車に着替えを置きに戻り、朝食をいただき出発する。急な登りの樹林帯は風がなく大量の汗が流れたが、一服清水の冷たい水に癒された。
 上空は曇が多いが日が差している所もあるので晴れそうだが、あまり暑くならないで欲しい。このコースは水場が3ヵ所あり水分補給ができるのでありがたい。
 ハナヌキ分岐から古寺山に向かって行くと下山の方々に出会い、小屋の管理人さんに合い話すると春で管理人をやめたと言っていた。長くにわたりお疲れ様でした。
 古寺山の山頂が目前になる頃、ピンク色のヒメサユリが現れた。花は今がちょうど盛りで、ここ古寺山から小朝日岳を過ぎたあたりまで群落で咲いているのである。
 山頂からは大朝日岳が見え、灰色の雲に覆われてはいるが青空も見えている。雲がないととても美しい景色である。小屋で作っていただいた昼食を食べていると、少し先に大輪の立派なシャクナゲを見つけた。
 小朝日岳が間近になると直登と巻道に分かれるのであるが、全員一致で巻道ルートになった。この付近から空は晴れ上がり日差しが強くなってきた。しばらくすると銀玉水があるので安心である。
 再びヒメサユリが多くなると中には白い花も見られ、ヒメサユリロードが現れた。こんなに咲いているのは日本の中ではここが一番と言われている。だからこそゆったりと花を眺めながら歩きたい。
 銀玉水で炊事用水として1人1Lの水を背負っていただき、冷たい水をたらふく飲んだ。あとはチンタラ1時間も歩くと小屋に着くのである。
 小屋手前のお花畑にはヒナウスユキソウが群落で咲き、背丈が低いシャクナゲも咲いていた。小屋では新しい管理人が待っていてくれた。今夜の宿泊者は我々と単独の若者だけである。
 みんなお疲れモードで、夕飯まで時間があるので一眠りする。夕食は骨付きラム肉、カツオのたたき、野菜サラダ、パスタで、食前酒はワイン、ウイスキー、デザートにサクランボという超豪華メニューである。
 メンバーの方々は里山の会の方たちで、初めてなのは私だけではあるが、楽しく語り合いながらゆったりとした時が流れていった。夕食はとても美味しいと嬉しいコメントをいただいた。


古寺鉱泉 朝陽館


ギンリョウソウ


マイズルソウ


イワカガミ


ミツバオウレン


ツバメオモト


シラネオアイ


ヒメサユリ


小朝日岳と大朝日岳


ハクサンシャクナゲ


イチゴ


ミヤマキンバイ


ハクサンチドリ


アカモノ


カラマツソウ


ウラジオヨウラク


白いヒメサユリ


ヒメサユリ


ヒメサユリロード


ヒメサユリと大朝日岳


大朝日小屋への尾根


振り返った小朝日岳


大朝日小屋と大朝日岳


ヒナウスユキソウ


オノエラン


トラノオ

タイム:朝陽館(7:10)→ハナヌキ分岐(9:30)→古寺山(11:05〜30)→銀玉水(14:25)→大朝日小屋(15:25)


11日(晴れ)
 雲が高く残念ながらご来光は見ることができなかった。うどんチャーハンの朝食を済ませてパッキングする。大量の食料がなくなったので荷物はだいぶ軽くなった。
 山頂は晴れているが雲が高いため遠くの山々は見えないが、とんがった祝瓶山や以東岳見えていた。
 山頂から中ツル尾根に入っていくとシャクナゲの群落が見事で、多くの花に出会いながら岩場の尾根を下っていった。
 今日は早くから日差しが強く、たくさんの汗を流しながらひたすら下っていく。長名水の水場は急な下りで、水を補給するが登りは更にキツく感じられた。
 993mピークからは急な下りとなり吊橋がある二俣に着くが、朝日鉱泉はまだまだ先である。沢沿いのコースであるが上り下りがあり、更に吊橋を4つ渡りやっと朝日鉱泉に着いた。
 中ツル尾根は長いコースであるが花が豊富で、二俣からは沢を渡ったりと変化に富んでいる。好んでは歩きたいコースではないが、登りと下りで同じコースを歩かないとすると面白いルートだ。
 みんな疲れた疲れたとは言っていたが、元気に歩いていただいたので、まだまだ余裕が感じられた。このメンバーで来年もどこかの山へ行けたらと思う。
 車は柳川運転代行さんに、朝日鉱泉へ車を回していただいたので縦走することができた。
道路を朝日鉱泉から朝日町に行ってしまったので、途中のりんご温泉で入浴し、盛岡へと帰っていった。


大朝日小屋の前にて


マルバシモツケ


大朝日岳にて


祝瓶山に続く尾根


ハクサンシャクナゲの群落


ハクサンイチゲ

タイム:大朝日小屋(6:00)→大朝日岳(6:20)→二俣(10:40)→朝日鉱泉(13:50)
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