安達太良山 紅葉ツアー
 


2015年10月11日(日)〜12日(月)
 メンバー:渡邉 正一(福島県)、佐藤 博(岩手県)、吉田さん(岩手県/78歳)、鹿島さん(神奈川県)、
      櫻田さん(岩手県)、板倉さん(岩手県)、小田中 智
 コース:塩沢スキー場〜湯川渓谷〜くろがね小屋〜牛ノ背〜安達太良山〜五葉松平〜奥岳


 櫻田さんから安達太良山のリクエストがあったので、紅葉をのんびり眺めるため山中で1泊し、1泊2日でのんびり登山として企画した。
 安達太良山は日帰り登山できる山だが、くろがね小屋は中途半端な位置にあるため泊まることは少ない。
 盛岡から往復だといずれどこかに泊まらなければならない。盛岡を朝出ての行動になると、くろがね小屋に泊まるのはベストポジションである。くろがね小屋に泊まるのであれば、登るコースは湯川渓谷コースがちょうど良い。
 湯川渓谷は三階滝と八幡滝という景勝地があり、紅葉時の渓谷は更に素晴らしいものがある。このコースは新緑時と紅葉時がおすすめのコースだ。
 くろがね小屋は、標高1,346mに建つ温泉がある宿泊施設で、通年営業している小屋だ。
 鹿島さんは、福島駅で友人の邉ちゃんが迎えてくれることにし、水沢で板倉さんを迎えて、塩沢スキー場で合流することにした。

11日(曇り一時小雨)
 それぞれの自宅を回り、紫波I.Cから高速道に乗る。天気予報は、今日は曇りであるが、明日は風があるものの晴れ予想である。
 水沢I.Cで高速道を降り、板倉さんを迎えて再び高速道に乗る。車窓から見る景色は田園であるが、まだ稲刈りしていない田んぼは黄金色に輝いていた。
 福島I.Cで高速道を降り、待ち合わせ場所である塩沢スキー場に向かう。邉ちゃんの車と私の車で奥岳に行き、下山用に私の車を奥岳にデポする。
 小雨が降ってきたのでカッパを着て出発する。湯川の沢音を聞きながら緩やかな登山道を登って行く。登山口の紅葉はまだであったが、登るに従い徐々に色づきが出てきた。
 荷物を置いて登山道を離れ、急な踏み跡を三階滝へと下って行くと滝つぼに着いた。水量が多い滝は、夏だと涼感があって気持ちが良いことだろう。
 登山道には所々クサリ場があり、雨でぬれている岩場に鎖が付いていると安心だ。
 屏風岩の展望台付近は紅葉が美しく、紅葉の中の渓谷の滝は、赤と黄色の中にあって白い水流がとても美しい。
八幡滝の紅葉も素敵で、変化に富んだこのコースで登山者が少なく穴場的なコースだ。
 やがて沢は二分し、本流の左の沢に入って行く。右手に天狗岩が見えるが梢が邪魔して全容は見えない。沢沿いの道は5回ほど沢に架かった小橋や徒渉をし、ロープがある岩場を登って沢から離れる。
 奥岳からの登山道と合流する付近の紅葉が素晴らしい。紅葉のトンネルをくぐるとくろがね小屋が見えた。小屋を境にして上は沢のガレ状であるが、下は紅葉真っ盛りで、ここの景色には思わず感動した。
 くろがね小屋は黒っぽい木造作りで、中も重厚感がありいい雰囲気だ。割り当てられた部屋は3階の大広間で、布団は8組あった。我々は7人なのでゆったりだ。
 さっそく風呂に入る。お湯は源泉掛け流しの乳しろ色で、あまり熱くもなく丁度いい湯加減だ。下着を着替えてさっぱりし、さっそく宴会の始まりだ。
 邉ちゃんは刺身と枝豆を持参してきており、ビールで乾杯する。邉ちゃんは若い頃、盛岡山想会に入会してきて、一時は私のザイルパートナーだった男であり、今年の8月に知床連山の縦走にも参加している。
 夕食はカレーライスであるが、この味はとても美味しい。食後も寝床で宴会は続き、楽しくみんなで語り合いながら飲んだ。


塩沢スキー場登山口にて


三階滝


屏風岩からの紅葉


屏風岩にて


屏風岩にて


屏風岩から見る湯川渓谷


八幡滝


橋を渡る


ナナカマドの葉は落ちているが背景には紅葉があった


小屋手前の紅葉


くろがね小屋の紅葉

タイム:塩沢スキー場(10:40)→屏風岩(13:20)→くろがね小屋(15:35)


12日(晴れ)
 朝日が紅葉にあたり赤黒く輝いている。上空は青空で、今朝は冷え込んでいた。朝食をいただき、身支度をととのえる。記念写真を取って出発する。
 小屋から少し登ると草紅葉が見事だ。鉄山や稜線はガスが被ったり流れたりと安定がしていないが、いずれ晴れるはずであるが風は強そうだ。
 稜線が近くなってくると晴れ上がり、乳首のような山頂が見えた。登山道は、硫黄が混じった黄色の土と変わった。
 稜線に出ると風が強く、風速15m程の風が吹いている。鉄山を往復する予定だったが、鉄山が見える所まで登り、残念ではあるが止めにして安達太良山に向かう。
 稜線の西側は爆裂火口で荒涼としており、土砂は硫黄分を多く含んでいるため黄色い。西と東の景色がまるっきり違うの山も珍しい。
 強かった風は山頂に向かうにしたがい弱くなり、山頂直下の岩場を登って山頂に立つと、風は弱くなっていた。遠くの山々は雲に隠れて見えなかったが、船明神山の後方に磐梯山がうっすらと見えていた。
 あだたら高原スキー場方向に下って行くと、ゴンドラを利用した登山者が登ってきた。間もなく大勢の登山者が続き、狭い道で待っていると全然下れなくなった。パーティを二分し、下りながら登りを優先するようにして下って行く。
 鹿島さんはゴンドラで下るというのでレストハウスで待ち合わせることにし、五葉松平へと下って行く。五葉松平は山頂から鉄山への稜線が見え、紅葉もまずまず見えている。ここで山頂の見おさめで、ひたすら下って行く。
 邉ちゃんの車を回収するため下って行くと、奥岳の駐車場へ入る車の行列が続いていた。こんなに多くの行列では、長時間待ちとなるので帰った方が良さそうなものである。
 昼食を食べる所も混んでおり、二本末を過ぎてからようやく昼食にありついた。邉ちゃんは福島駅まで道案内をしてくれ、鹿島さんともお別れする。


鉄山方面


くろがね小屋にて


くろがね小屋


小屋上の草紅葉


安達太良山と牛ノ背


沼ノ平


鉄山を背に


鉄山、箕輪山方面


沼ノ平


安達太良山に向かって


安達太良山山頂


安達太良山山頂へ


この黄色い実は何ですか?


五葉松平から見る安達太良山

タイム:くろがね小屋(7:00)→矢筈ヶ森直下分岐(8:20)→安達太良山(9:10)→五葉松平(11:15)→奥岳(12:30)

 今回の安達太良山の紅葉登山も天候と紅葉時期に恵まれ、素敵な紅葉を楽しむことができた。くろがね小屋も良い小屋だったので、今度は雪がある時期に訪れてみたい。
 湯川渓谷は渓谷が美しく、いつの時期でも楽しめるコースだ。安達太良山を登る時は、ぜひ湯川渓谷を登ってくろがね小屋に泊まることをお勧めする。


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