虎毛山(1,432.9m) 山頂東側に地塘の形成された湿原が発達し高山植物の宝庫
 
神室山

11月30日(水) 天候:小雪 メンバー:単独
 コース:赤倉沢登山口〜夫婦桧〜分岐点〜虎毛山 往復

 虎毛山は秋田県と宮城県の県境に位置し、西栗駒山系の中では一番高い山である。
 阪神タイガースの虎にちなんで阪神ファンの人気の山で、更に昨年の干支の寅にちなんで、近年登山者が多いと聞く。
 前から登りたい山ではあったが遠いためなかなか来れないでいたが、今回神室山と一緒に登ることで訪れた。
 案内板には、『虎毛山は西栗駒第一の高峰で、標高1,200m付近まではほぼブナ林でおおわれています。それより高い標高の所は、日本海側の多雪地帯に多く見られる亜高山性落葉広葉低木林が山頂まで続いています。(ミヤマナラ、ミネザクラ、ナナカマドなどの広葉樹の中にキャラボクも混生しています。)また、山頂東側の残雪地帯には、地塘の形成された湿原が発達しています。山頂からは360度の展望がきき、栗駒山・高松岳など奥羽山脈の山並みが一望されます。』と書いてある。

 5時に起きると小雨が降っていたので、様子をみるべく再びシュラフに潜り込む。6時過ぎに起きると小降りとなっていたので、とりあえず登山口まで行き、そこで登るか判断することにする。昨夜の残りの鍋物に冷え飯を入れ、雑炊の朝飯を食べ車を走らせる。
 案内板に導かれながら国道108号から右折して林道に入って行く。7月頃の雨で土砂崩れとなり、手前の登山口から通行止めとホームページにはあったが、通行止めにはなっていないので先へと進む。路肩が崩れている所がありかなり狭くなっているが、車が通った跡があるので確認して通る。ここはちょっとヤバく、崩れると10m程転落してしまう所だ。
 林道終点に着くと雨は止んでいたので登ることにする。歩き出すと雪が降ってきた。ここで雪ならば上では雨は降らないので行ける所まで行くことにする。
 20分程林道ぽい道を歩くと、赤倉沢を渡る橋があった。橋を渡り右寄りに回り込むと九十九折の急な登りとなる。昨日の疲れが膝裏に残っていたので、最初からゆっくりペースで登って行く。

赤倉沢の橋

 所々には木製のベンチと案内板があり、登山者が多いのだろうか、良く整備された登山道で気持ちが良い。
  しばらく急な登りが続き、夫婦桧を過ぎるとブナ林となり、うっすらと雪が付いた笹が出始める。小雪は降ったり止んだりで、上空は明るく風の音も聞こえない。思ったより天気は悪くない。

夫婦桧

 木の階段が出てくると雪も出てきて、間もなく高松岳への分岐点に着いた。風が出始めたのでジャンバーを着て、冬支度をする。

分岐点

 平坦な瘠せ尾根を雪を漕ぎながら歩いていると、一瞬雲の切れ間からドーム型の頂上方面が見えた。やがてラッセルは30cm程となり、ダラダラした登りに疲れはじめてきた。
 樹高が低くなると小枝に着いた霧氷が美しい。一瞬疲れは和らぐが、頂上は見えてこなくすぐに疲れる。

霧氷

霧氷

 やっと壊れかけた小屋が見え、真っ平らな頂上に着いた。ガスってはいないが雲が低いため、残念ながら展望は全くきかない。壊れた小屋の陰で腹に詰め込み、早々に下る。

虎毛山

壊れかけた避難小屋

 下りは登った時のトレースがあるので、だいぶ楽だ。分岐でジャンバーを脱ぎ、急な下りをドンドン下って行く。下りはあまり足首が痛くなかったので、思ったより早く赤倉沢に着いた。

タイム:林道終点(7:30)→赤倉沢の橋(7:50)→夫婦桧(8:55)→分岐点(9:35〜50)→虎毛山(11:25〜35)→
    分岐点(12:20)→赤倉沢の橋(13:10)→林道終点(13:10)

 秋の宮温泉郷の『すぱっちぇの湯』で汗を流し、食事して少し休む。入浴料金:450円 高速道に乗り家路へと急ぐ。
 来年は、高山植物を見物しながら、高松岳へと縦走したいと思う。

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