森吉山 クリスマス登山
 


2018年12月23日(日)〜24日(月)
 メンバー:渡邉さん、加藤さん(千葉県)、高原 文美子さん、佐藤 博さん、藤原 豊さん、小田中 智
 コース:阿仁スキー場ゴンドラ終点駅〜阿仁避難小屋〜森吉山〜阿仁避難小屋(泊)〜スキー場〜駐車場


 登山は二の次として、山小屋でクリスマスパーティをすることを目的に、数年前から始めたクリスマス登山。今年は日本三大樹氷と言われる森吉山で行うことにした。
 盛吉山は、果てしなく広がる白銀のうねりと妖しく輝くアオモリトドマツの樹氷群や霧氷が素敵で、ゴンドラ山頂駅から徒歩5分で樹氷群を観賞できるのが魅力だ。
 雪深い山塊の阿仁避難小屋でストーブを囲み、御馳走を準備して行うクリスマスパーティーは毎年好評を得ている。今年は、関東から1名参加していただき、私の友人を含めて総勢6名となった。

23日(高曇り)
 6時に家を出てみんなを迎えに行き、田沢湖へ向かう。藤原君とは10時に現地待ち合わせしている。田沢湖方面でも道路には雪がなく、阿仁街道にも雪がないのでずいぶん走りやすい。
 駐車場で藤原君と合流し、女性以外の方々に荷物を分担する。食料はクリスマス食のため結構な重さだ。佐藤君にはホールケーキを持ってもらうが、これは人選ミスだった。
 帰りはスキー場を歩いて下りたいという奇特な方がいたので、ゴンドラのチケットは片道分を購入する。スキー場には雪が少ないもののそれなりにあるので安心するが、樹氷には時期が早いので期待薄だ。
 明日には天気が崩れる予報なので、今日山頂に登ってしまい、明日はゆっくりと下山することにする。ザックにぶら下げたケーキは出発の時からすでにぶっつけまわしている。ケーキは手で持てよと言うが、当人はなるようになるさとばかり一向に気にしない。
 全般に雲が多いが上空には青空もあり視界も良好だ。11時を過ぎた日曜日のためか先行者のトレースがあり、ラッセルなしで歩けそうだ。
 歩き始めて間もなくやせ細った樹氷が現れたが、さらに進むとそれなりに美しい樹氷群が見えてきた。山頂には雲がかかっているが、真っ白い山容の秋田駒ヶ岳が素敵だ。
 小屋にザックを置き水と行動食を持って山頂に向かう。時間が経過するにしたがい山頂方面も見え始め、こまい樹氷群が山頂へと続いている景色はここだけのものだ。
 山頂は少し風があるものの展望は良いのだが、遠く岩手山と秋田駒ヶ岳の姿しか見えない。それでも二つだけの山容は素晴らしく美しい。
 小屋には石油ストーブが3台と銀マットが置いてありありがたく使わせていただく。私たちは4Lの灯油を持参している。クリスマス登山で泊まる小屋にストーブがあることを前提にしているので、温まりながらクリスマスを楽しむことができる。
 今夜のメニューは、ローストチキン、エゾシカ肉ステーキ、ホルモン鍋、刺身、野菜サラダ、漬物、手作りソーセージ、ホールケーキで、ビール、ワイン、日本酒、焼酎、ウイスキーと下界と変わらないメニューで、間違いなく私の家のクリスマスより豪勢である。
 熱いドリップコーヒーを飲み、水を作り終えると暇になり、早く飲みたい雰囲気なので仕度を始める。ローストチキンを温め、鹿肉ステーキをワイン風味で焼いて乾杯する。
 鹿肉は北海道から取り寄せたエゾシカで、しっかり下処理をしているせいか臭みもなく美味しかった。肉の料金は1kg2,000円と高くはないが、送料が1,200円かかるのが難点だ。
 ビールからワインに切り変わり酔いが回ってきたところで、恒例の1,000円プレゼント交換会を始める。1,000円で各自が買い物をしたものを分からないように広げ、ジャンケンで勝った順に選んでいくという方式であるが、1,000円の商品を選ぶのはなかなか難しいものである。
 ちなみに私が射止めた商品は、防水スタッフバックで、現在山行に愛用している。私が出した商品はステンレス製タンブラーである。
 さあー、いよいよクリスマスケーキの開封である。本体は4号のイチゴケーキであるがどんなになっているのか楽しみだ。生クリームの上に真っ赤なイチゴが乗っかているはずであるが、開けてみてビックリ。赤いイチゴが白いイチゴに変身しているではないか。
 ケーキの原型はなんとか保っているのであるが、生クリームの中にイチゴが埋まっているのである。みんなで大笑いしながら変身したケーキをいただいた。
 楽しい時はゆっくりと過ぎていき、最近歳のせいか酒量が減り、楽しめる時間が少なくなってきたように感じる。避難小屋にストーブがある小屋は少なく、しかも歩いて2〜3時間程となるとかなり限定されてしまう。
歳も歳なので町場でのクリスマスになってしまうのは仕方ないのだが、山小屋で行うクリスマスはやはり楽しいものだ。
 夜中には雨音が屋根をたたいていた。トイレに起きた時に外をのぞくと雪に変わっていたが、この時期に山で強い雨が降るのが不思議だ。


ゴンドラ山頂駅


石森へ向かって


まだ積もったばかりの木々


それらしくなった樹氷


山頂へ向かって


阿仁避難小屋


稚児平手前


間もなく山頂


森吉山山頂にて


森吉山山頂にて


阿仁避難小屋


無残なイチゴホールケーキ


24日(風雪)
 新雪が20cm程積もっている様子であるが、今日は下山するだけなので問題はない。朝食はフランスパン、スクランブルエック、佐藤君の手作りソーセージであるが、フランスパンを焼いてコーヒーで食べるのは初めての試みで、山ではなかなか贅沢な食事でもある。
 パッキングを終え外に出ると風もあり寒い。ゴンドラ駅付近からはスキー場の下りであり、山を歩く分には感じないのであるが、ゲレンデをスノーシューで歩くのはなかなか長く遠い。スキーヤー、ボーダーの連中が羨ましく思えてくる。
 駐車場で藤原君と別れ、道の駅でラーメンを食べ、打当の湯で汗を流す。この辺では積雪は大したことはなく、路上には雪はなく走りやすい。車から一人ずつ居なくなっていくのは寂しくなってくる。


小屋の前


スキー場を下降
↑ページの先頭に戻る