大峠の滝 アイスクライミング 
 


2021年1月24日(日)
 メンバー:佐藤 博さん、鈴木 博隆さん、小田中 智
 場所:宮古市 大峠の滝


 大峠の滝は、国道106号を盛岡から宮古市に向かい、区界峠から平津戸駅を過ぎ大峠トンネルを抜け、下平第2トンネルに入る手前の左の斜面にある。
 車は下平第2トンネルすぐ右の旧国道に止め、平津戸方面に100m程戻ると右の斜面に沢状があり、5分ほど登ると滝に着く。
 盛岡から約1時間とアイスクライミングをするには便利で、時にはクライマーが登ったり、時には滝観賞に訪れる方がいるみたいだ。
 滝は落差10m、斜度は90度とアイスクライミングを楽しむにはちょうど良い。下部は岩壁が浅い洞窟のようになっているため、氷の滝の裏側に回り込むことができる。
 下から見上げた滝は迫力があり、氷柱の迫力と氷の美しさがある。こういう規模の滝は県内には珍しいので、これを眺めに来るだけでも楽しいと思う。

24日(曇り)

 先週下見に行ったら氷瀑ができており、盛岡市内の山岳会の方たちが登っている所だった。今回は新たなパートナーが加わり、今年最初のアイスクライミングのスタートが楽しみだ。
 区界峠に新しいトンネルが完成しており、あっという間に峠を越えた。旧道は曲がりくねった登りで、盛岡に向かう下りの冬道は恐い道路だった。
 新しいパートナーの鈴木さんは山田町の方で、現場近くの駐車場で待ち合わせをしていた。昨日は暖かかったが、今朝は冷え込んだので氷の状態は良いように思われる。
 現場に着くと、氷瀑の中から水が流れる音がしており、出口は岩が露出していた。私はさっそくハーネスを装着してザイルを引きづって、右の斜面を滝口へと回り込んで行った。
 滝の上部の太い木にスリングを結びトップロープをセットし、懸垂下降で取付きに降りた。氷は柔らかめでアックスが刺さりやすいが、ツララ上の氷は脆い部分があるので、今回もリードはなしでトップロープにした。しかし、今年はリードで登りたい気持ちもあった。
 準備をして、一発目は私がスタートを切る。けっこう氷のすき間がありアックスを引っかけれるので、アックスを振るよりも腕に負担がかからず楽である。
 しかし、アイゼンのモノポイントの歯は氷をとらえづらく滑る回数が多い。ツララ状の氷は面が丸くなっているのでモノポイントの歯では氷をとらえづらく、この氷には デュアルポイントの方が効きそうだ。
 滝の出口は岩盤との境目が少し開いており脆そうなので、そこで止めてぶら下がって下降する。今度は佐藤君の番だ。
 軽快に登って行くが中間部で疲れ、アックスにフィフィを引っかけて一休みして登って行った。彼のアイゼンは最近氷用に買いかけて、モノポイントにしてきた。
 鈴木さんは、今日が初めての付き合いである。簡単な岩登りはこなしているみたいで、初めてのアイスクライミングを楽しみにしていたと言う。彼は デュアルポイントのアイゼンで、比べてみるとやはり デュアルポイントの方がこの氷をとらえやすいようだ。
 体系は細めで、身のこなしも軽やかで難なく登って行った。私は一昨年初めて登った時には上まで到達できず、次回に持ち越しになったような気がする。これはクライミングセンスの違いなんだろうと思う。
 氷瀑下の奥は岩が掘れているため岩と氷の間は空いており、人がゆうゆう回りこめる広さがある。また、氷瀑の左は岩壁で夏にはフリークライミングができそうな岩だ。
 朝は冷え込むが日中には気温が上がりるため、氷も解けるのが早いみたいだ。これから一週間の朝は寒いみたいだが、今の氷の状態を察するに、来週が山場のような気がする。
 2ラウンド終わったところで昼食にする。私の今回のファッションスタイルは、超極暖ヒートテック下着の上に上下ともダウンをつけ、下はゴアのパンツ、上はフリースジャケットであるが、ビレイしている時にはさらにダウンジャケットがあるので全く寒くないのである。
 鈴木さんは動画カメラで撮影してくれていた。間もなく下から人が登ってきた。11月岩泉のひょうたんケイブで出会った松田さん夫妻で、氷の下見に来たと言う。せっかく来たのだからと無理やりに登ることを進め、私のハーネスを貸したら登り出した。
 上手な登り方を見るのは参考になる。あまり蹴り込まないで立ちこむ足のつかい方は、良いお手本になった。来週は岩泉のドラゴン、2月末は御神坂沢大滝に行くべと誘い込んで別れた。
 4ラウンド目、左の洞窟内からスタートし、右への回り込みが少しかぶっている。腕を真っすぐ伸ばし尻に重心を下げ、勢いで体を上げ、再び腕を伸ばしぶら下がるを繰り返しで登る。腕力がきつくなり途中で終わる。
 佐藤君に回収を頼むと、ザイルを引きずりながら右へ回り込んで行き、懸垂下降でおりてきた。
 アイスクライミングは岩と違い、アックスとアイゼンはどこにでも刺さるので、自分の思うように登れるため岩よりは楽しい気がする。いずれアイスクライミングはこれからが旬なので、思う存分楽しみたいと思う。来週は岩泉ドラゴンである。


氷瀑左の岩壁


大峠の滝 全容 下部が洞窟状になっている


氷瀑裏のトンネル


登る小田中


登る佐藤君


登る佐藤君


登る鈴木さん


登る鈴木さん


佐藤君と鈴木さん


山友会 松田さん


山友会 松田さん


登る小田中
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