岩手山御神坂沢大滝 アイスクライミング
 


2020年3月15日(日)
 メンバー:下野さん、小田中 智
 コース:御神坂駐車場〜御神坂沢〜大滝 往復


 岩手山南面にある御神坂沢には、標高1,000m付近に大滝と呼ばれる落差50m程の滝がある。夏は水が涸れた沢で、昔は沢登りというよりもクライミングの対象として登られていた。大滝には左の側壁を登るルートがあり、その上には8つ程の滝があり楽しんでクライムできる沢である。
 昨年初めて氷った大滝に訪れ、傾斜80度、高さ40mの氷瀑に魅了されてしまった。昨年は滝の左わきから巻いて上からザイルを垂らしトップロープで登ったが、今年からはリードで登り始めた。
 アプローチは、御神坂駐車場から夏道沿いに登り、標高900m地点から左に折れて沢へと下っていく。沢に降りるとちょうど最後の堰堤の上に出て、後は沢を登って行くと1,000m付近に大滝がある。
 3月の初めに来た時は、氷が薄いながらも上から下へと続いており楽しかったので、今回は講習会として計画した。また、新しいアックスの魂入れでもある。

15日(晴れ)
 5時に自宅に集合してもらい御神坂へ向かう。小岩井を過ぎると美しい姿の岩手山が見えたので、寄り道をして牧野から写真を撮る。岩手山の美しい全容はなかなか見れないのである。
 駐車場から眺める岩手山は、背景が青でクッキリした美しい姿だ。昨日のトレースがあり、また雪が硬く締まっているのでラッセルはしないですんだ。間もなくスキーの単独者が追い越していった。
 トレースから左に逸れて沢へと下っていく。積雪は前回と変わらずで、ワカンを付けても少し潜った。山はまだ新雪が積もっているようだが、大滝の氷も厚さが増していることを願う。
 軽い潜りをしながら登っていくが、左右の斜面から崩れた雪が沢底を埋めて歩きづらい。滝の全容が見える所は滝の取り付き点近くで、氷は前回よりもかなり厚くなっていた。最近朝が寒いので日中に溶けた氷が朝方に凍っているからと思われる。
 まだ10時を過ぎたばかりなので、帰るまでは4時間ほど遊べるのでうれしい。今回は下からダウンパンツを履いて来たので、上のジャケットも着て寒さ対策をする。登っている時はいいのだが、ビレイしている時は寒いのである。
 最初に登り方の講習をして、小田中リードで登りだす。氷は少し柔らかめであるが、新調したノミックは氷にがっちり食い込み安心感がある。前回は氷が薄かったが今回は氷が厚くなっており、登りやすい氷のラインを登っていく。
 3本のアイススクリューを埋めて一度下る。下野さんは昨年から私と一緒にアイスクライミングを始めたばかりである。今日は日差しが温かく気持ちがいい日よりだ。
 次に、スクリューのセットの仕方、V字スレットの作り方講習をする。上部をリードで登り、15m位の高さで下降用のV字スレットを作る。氷が硬いせいか、新調したブラックダイヤモンドのウルトラスクリューがなかなか刺さらない。しばらく時間がかかり、細引きを自作したマルチフックで引っ張る。
 1個のV字スレットが私の体重を支え、次に登ったトップロープでも支えてくれた。もう一度づつ登り、今回は終了とした。
 3月中旬ではあるが、朝はまだ寒いので日中に溶けた氷が朝方に凍り、まだ氷が発達しているので今月中は十分楽しめそうだ。更に、4月からは岩手山北面の沢で楽しめると思う。岩手の氷瀑は今が旬です。


滝沢牧野から見る岩手山


駐車場から見る


沢に下った所


大滝付近の岩場


大滝 格差40m、傾斜80度


下から見上げる スカイラインの上にはまだ氷が続く


小田中リード


スクリューを埋め込む


下野さん登る


下野さん登る


小田中登る


ここが最高点


下野さん登る


対岸の大滝展望台方面


登山道の笠締め付近

タイム:駐車場(6:15)→御神坂沢(7:40)→大滝(10:15〜15:00)→駐車場(16:45)
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