岩手山 馬返しコース リハビリ登山
 


2016年6月29日(水) 曇り時々晴れ

 メンバー:小田中 智
 コース:馬返し〜八合目〜不動平〜岩手山 往復

 リハビリの最後として選んだのはやはり岩手山だ。百名山の岩手山は、コースタイムで9時間ほどの長丁場で、ゆっくりでも歩き通せるかが今後の目安と考えた。
 まだまだ足の状態は良くないが、7月末からのツアーを考えるとのんびりしてもいられない。歩けるだけ歩くしかないのである。

 5時半に家を出ると、久しぶりに青空が見えている。今日の天気は晴れの予報なので、今は雲に隠れている岩手山も晴れてくれることだろう。
 馬返しの駐車場は新しい駐車場が2つ新設されており、年々登山者が多くなっているようだ。ここ岩手山に来るのは今年の1月以来である。ここで怪我が発症して、早くも冬山が始まった1月中旬から1ヶ月前まで闘病生活をしていた。
 平日ともあり車はまだ数台しかいない。準備を整えて歩き始めるが、天気が良い割には岩手山の姿は見えない。きっと私が登って行くごとに晴れてくれることだろう。
 足の状態はまずまずであるが、体力がついていかず、いつものことであるが一合目が遠い。すでに玉のような汗が噴き出している。
 岩手山も今年は花の訪れが早いみたいで中々花が現れなく、撮影するための休むきっかけがみつからない。
 一合目で兵庫から来た石田さんと出会い、話しをしながら歩き始めるが、彼のペースで歩くには私の体力では厳しい。しかし、花が出始めてきたので名前を伝えながら撮影するので、立ち止まる口実ができてきた。
 石田さんは一昨日車で岩手県入りし、岩手、青森、北海道の山々を7月20日まで登り続けるという。すごい凄すぎる、今の私にはとても考えられない行動力だ。
 天気は登るごとに良くなり、花の種類も増えてきた。チングルマはすでに終わっており、ほけた長い毛が風に揺れている。花を眺めながらのんびり登るのは楽しい。いつか超ゆっくり、じっくり花を愛でながら登ってみたいものだ。
 みんなに追い越され、やっと七合目に着くと上空も晴れ、ガスの切れ間から外輪が見え隠れしている。まさしく登るごとに天気が回復してくれている。
 八合目の小屋で昼食にする。母に作ってもらったおにぎりが美味しい。ガスが出てきて汗で濡れた体に寒気が走ったので、防寒対策にカッパを着る。
 不動平からはガスが上がり始め見晴らしが良くなってきたが、遠くの山々まで眺めることはできなかった。焼走り分岐でホシガラスが出迎えてくれた。岩手山でホシガラスを見たのは初めてである。
 山頂は青空があり風も穏やかであるが虫が多いのには閉口した。晴れてくれたので石田さんはとても嬉しそうだ。
 左回りに外輪を周り、故杉村君に手を合わせ、奥宮にお参りする。神社付近には岩手山の固有種でもあるイワテハタザオがたくさん咲いていた。夏の花はもう終わりかけているようだ。
 いよいよ私にとって問題の下りである。しかしながら外輪からの下りは歩きやすいので問題はない。八合目の小屋には今日から管理人が常駐するようだ。1日は岩手山の山開きである。
 いよいよ長い岩場の下りが始まる。退院以来、岩神山、早池峰山、秋田駒ヶ岳と歩いてきたが、やはり岩手山の下りは長く岩場帯も長い。ストックで膝にかかる負担を少なくして慎重に下る。
 七合目からの下りで転び膝に激痛が走るが、ゆっくり立ち上がると痛みはなくなった。天気は晴れあがり、下に見える滝沢市、盛岡市の街並みが輝いて見える。
 もうすでに登り始めてから10時間を経過しているが、膝はなんとかもっている。きっと明日は死んでいることだろう。
 17時半すぎやっと駐車場に着いた。終わった、やっと終わった。今の体の状態での岩手山は厳しかったが、確かな自身がついたような気がする。
 今夜は網張温泉に泊まるという石田さんと別れ、晴れ上がった岩手山を後ろに見ながら家路につく。
 今日でリハビリ登山は終了とし、次回からは体力回復のためのトレーニング登山としたい。


緑が美しい


ヤマオダマキ


マルバシモツケ


コメツツジ


エゾツツジ


タカネスミレ


?? 真綿がフワフワ


ミネウスユキソウ


ベニバナイチヤクソウ


ハクサンチドリ


シラネアオイ


ウコンウツギ


ミヤマキンバイ


八合目から外輪


外輪 間もなく山頂


妙高岳


ホシガラス


山頂にて


山頂と妙高岳


岩手山神社奥宮


イワテハタザオ


山頂と妙高岳


不動平
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