タチギボウシ咲く泉水沼と焼石岳
2013年8月21日(水) 天候:晴れ メンバー:佐藤さん、小田中 智
コース:中沼登山口〜中沼〜銀明水〜姥石平〜焼石岳〜銀明水〜登山口
7月の中旬にインターネットから申し込みがあったが、大雨で尿前林道が土砂崩れで通行止めになったため、しばらく延期になっていた。
再度連絡したら、仙台から来ていただくことになった。そして、水沢インター出口に6時30分集合となった。
5時過ぎに家を出て高速道にのる。6時頃にインター出口に着いたら、すでにお客さまが着いていた。私の車にお客様を乗せ、登山口へと向かう。空は青くスジ雲が出ており、いい天気である。
7時前に登山口に着くと、車は1台しか止まっていなかった。今日は高校野球の準決勝があり、山形と岩手が出場するのでそのために登山者が少ないのだろうか?
ゆっくり登り出すと上空は日差しが強いようである。ここ2週間山に入ってない体はブヨブヨになっており、すぐに大粒の汗が流れ始めた。
中沼の水面には横岳の稜線がくっきりと写っている。なかなかこの景色を見れることは少ない。沼を回り込むとミズギクが一面に咲き、コバイケイソウの残像が残っている。
登るにしたがい花の種類も増え、黄色のトウゲブキと紫のヒオウギアヤメが道々に咲き誇っている。8月も後半になろうとしているが、焼石岳の植物はなおも健在である。
銀明水の水に、帰りのためにナシを冷やしておく。水は冷蔵庫の水よりも冷たく、熱くなった体を心地よく冷やしてくれた。
登り始めての湿地帯の斜面には、濃い黄色のリュウキンカと花びらが大きいシナノキンバイの群落があり、それに負けじとアヤメも群落で紫の色を誇張している光景は見事だ。
日差しは強いが、爽やかに吹く風は涼しく、青空に浮かぶ絹雲には秋の気配が感じられる。数々の花を撮りながらゆっくりゆっくりと歩いて行く。
訪れるたびに出会う一関のおばちゃんに再会し、しばらく立ち話をして別れる。彼女は小柄な方で、夏油温泉から経塚山を越えて焼石岳まで、日帰り往復をするいう健脚の持ち主であるという。
前回はタチギボウシの姿が多かったが、今回はハクサンシャジンが道すがらに咲き、ハクサンフウロは草の影からピンクの花弁をのぞかせている。ミヤマアキノキリンソウの黄色の色はひときわ目立っていた。
色とりどりの花が咲く姥石平の奥には、青空に浮かぶ焼石岳山頂が美しい。この光景を望めることは数少ない。
山頂への登りにかかるとさらに植物の種類は増え、夏の終わりを告げるウメバチソウが可憐に咲いていた。途中セミの鳴き声が大きくなり、道端の岩影に隠れていたセミを佐藤さんが探し出してくれ、セミの写真を間近で撮ることができた。
山頂は天気が良く、東焼石岳に隠れる経塚山の姿、斜面にまだ一筋の残雪が残る南本内岳、泉水沼のほとりから続く横岳の稜線の展望が素晴らしい。今年は4回目の焼石岳であるが、こんなに晴れたのは初めてである。
下る途中小屋の見回りをしている中村さんに出会い立ち話をする。途中で小休止をはさんで、銀明水の小屋で熱いコーヒーを入れる。体は熱ってはいるが、熱いコーヒーはとても美味しい。
銀明水に冷やしたナシは冷たく冷え、佐藤さんから歓声があがった。ガイドをしていて、喜んでいただくことが一番うれしい。
後はただひたすら下り、中沼で小休止をはさんで、駐車場に着いたのは17時近くになっていた。ゆっくり登山ではあったが、数々の植物と出会い、セミと蝶にも出会い、天気に恵まれた展望を眺め、今までで最高の焼石岳登山だった。
東焼石館で汗を流し、水沢インター入口の佐藤さんを送り届け、娘が待つアパートへと向かう。
中沼に映る横岳の稜線
オクトリカブト
上沼
トウゲブキとタチギボウシ
ダイモンジソウ
ヒオウギアヤメ
オノエラン
クモマニガナ
オニシオガマ
チョウジギク
リュウキンカ
シナノキンバイ
ゴマナ
ハクサンフウロとハクサンシャジン
ハクサンシャジンとミヤマアキノキリンソウ
ミヤマアキノキリンソウ
ハクサンシャジンと横岳の稜線
タチギボウシと焼石岳
ミネウスユキソウ
ウメバチソウ
ハクサンイチゲ
エゾゼミ
ミヤマリンドウ
焼石岳山頂
東焼石岳と経塚山
南本内岳
横岳と水泉沼
ウゴアザミに止まるキアゲハ
ハクサンボウフウと中沼
タイム:登山口(7:10)→銀明水(9:45〜55)→姥石平(11:45)→焼石岳(12:45〜13:05)→銀明水(14:45〜15:15)→
登山口(16:50) |