岩手山 焼走り ガイド登山 今の時期にか味わえないルートと下りの尻滑り
 


4月17日(火) 天候:曇り時々晴れ 頂上部/風雪 メンバー:嶋脇様、岩手登山ガイド 小田中 智
  コース:焼走り駐車場〜第一噴出口〜ダイレクトルート〜岩手山 往復


 前回、毛無森に行った嶋脇様との岩手山焼走りガイド登山であったが、天候待ちにより本日の山行となった。
 天気は曇りのち雨の予報であるので、夕方まで天気が持ってくれることを祈る。 西根インター5時の待ち合わせのため朝4時に矢巾を出発し、早目にインターに着くと嶋脇様は着いていたので、お互いの車で焼走り駐車場に向かう。
 どんよりとした曇り空ではあったが、頂上部の下までは岩手山が見えていた。熔岩流には雪がないため、夏道に沿って歩き出す。

駐車場からの歩き出し
駐車場からの歩き出し 

 雪は腐っていて時々潜るのでワカンを付け、溶岩流に上がると天気が良くなり真っ白い岩手山が見えた。天気は回復してきたようだ、夕方までもってもらいたいものだ。

熔岩流から岩手山を望む
熔岩流から岩手山を望む

溶岩流でポーズ
溶岩流でポーズ

熔岩流下部
熔岩流下部

 風もさほどなく日差しもあるので薄着で歩いているが、20日間ぶりの山行のためか玉のような汗が出てくる。
 ゆっくりペースで歩き、急な登りを終えると第一噴出口だ。頂上部は見えないが日差しは一層強くなってきて、ダイレクトに登る上部の沢状の上まで見えている。

第一噴出口より上部
第一噴出口より上部

第一噴出口
第一噴出口

第一噴出口より下の熔岩流
第一噴出口より下の熔岩流

 沢状の両側にある岩稜は近くに見えるが、登って行くとなかなか遠いのがこのコースである。真っ直ぐに上を目指して登って行くと、次第に第一噴出口は遠くなってくる。

斜面を登っている途中
斜面を登っている途中

途中で一休み
途中で一休み

 嶋脇様は今回も調子が良く、私の後ろをピッタリついて来る。両側に岩稜が出てくると斜度も増してきたので、右にトラバースして岩稜に出る。
 突然小雨が降り出し、雷とともにアラレが降ってきた。ここから下山かと思ったが雷は止んだので、アイゼンに履き替える。
 嶋脇様は今回の岩手山のために、アイゼンを新調したほど、雪がある岩手山に登る意気込みが強かった。そんな意気込みが雷を遠のけたのかも知れない。
 雪の斜面を岩稜伝いに登り、途中からピッケルを使用して岩稜の斜面をトラバースする。斜面にステップを大きく切り、嶋脇様の安全を確保しながら先へと進んで行く。
 あたり一面は雲の中のため視界は悪いが強い風も無く、ゆっくりと慎重に登って行き、斜面が緩くなると外輪に着いた。下りの目印に雪に目印をつけ、雪のないザレ場を頂上を目指す。
 出発から7時間かかってようやく頂上に着き、嶋脇様と握手を交わす。視界は悪く風と雪が頬に吹き付けるが、やはり4月中旬の風は真冬のような冷たさがない。写真を撮りしばらく頂上にとどまる。

風雪の岩手山頂上
風雪の岩手山頂上

 登ったて来た時に付けた目印を見逃して通り過ぎてしまったが、杉村に今回はそっちまで行けないことを告げ、戻って目印を見つけ登ってきた足跡をたどる。
 急な斜面はサイドステップをしっかりと切り、ピッケルを深く刺して慎重に下って行く。嶋脇様は体力があるので、アイゼン技術の不足分を体力でカバーし、確実に下ってくるのでザイルを使用するまででもなかった。
 岩稜帯が終わる手前から右の沢状の斜面にトラバースし、間もなく傾斜も緩くなったので、今の時期にしか味わえない尻すべりをする。ドンドン滑って行くと、アッと言う間に第一噴出口に着いた。

下りの尻すべり
下りの尻すべり

第一噴出口より上部
第一噴出口より上部

 山で食べるカップラーメンはおいしく、おにぎりと一緒に食べると更にうまく最高だ。しばらく休んだせいか立ち上がるのがおっくうになる。ここから見える駐車場は離れていて遠い。
 ワカンに履き替えてドンドン下って行くと、雪があるせいで大分早く熔岩流の下部に着く。夏の登山道であればだいぶ時間がかかるのであるが、今の時期は雪があるため膝への負担も少なく歩きやすい。
 下山届を済ませ、駐車場から焼走りの湯に行き、汗を流しサッパリする。風呂の窓からは、頂上部が雲に覆われた岩手山が見えた。
 次回の羽後朝日岳の日時を確認し、嶋脇様と別れた。

タイム:焼走り駐車場(5:20)→第一噴出口(8:25〜35)→外輪(12:20)→岩手山(12:35〜50)→第一噴出口(14:30〜
    15:10)→駐車場(16:45)

嶋脇様のコメント
 登りは大丈夫だったが、ピッケル、アイゼン使っての下りは結構怖かった。
 下りのけつ滑りはとても楽しかった。第一噴火口で食べたサプライズのカップ麺最高でした。
 冬山登山の経験をもっと積み、いつか今日行った岩手山のコ-スを単独で挑戦したいと思う。
↑ページの先頭に戻る