2016年9月27日(火)〜30日(金)
メンバー:加藤さん(千葉県)、小田中 智
コース:奥産道駐車場〜三ッ石山〜関東森〜大白森〜乳頭山〜千沼ヶ原〜平ヶ倉沼〜滝ノ上
27日(曇りのち時々小雨)
5時に駅前のホテルでお迎えし網張へと向かう。2日ほど前の岩手日報に、三ッ石山の紅葉の写真が掲載されたので紅葉は真っ盛りのようだ。今日は天気が良いが明日は曇り時々雨の予報である。
奥産道ゲートに車を置き、舗装された林道を歩く。三ッ石山の登山口まで舗装された立派な林道なので、登山口まで車を入れても良さそうなものなのだが。
空は曇りではあるが所々に青空が見えているのでまずまずの天気である。今回の食料は軽量化をしたのでザックの重量は20kg弱の重さであるが、新しい65Lのザックの作りがイマイチで肩にかかる負担が大きいみたいだ。
三ッ石山の登りでは高曇りではあるがクッキリ岩手山が見えている。山頂手前からはオレンジ色と朱色の紅葉に山頂が浮かんでいた。今までも紅葉の時期には訪れているのだが初めて見る美しさだ。ただただ美しさに見とれるばかりである。
背後になった三ッ石山の紅葉もきれいであるが、葉に近づいてみると遠くから見る色とは違い全ての色がくすんでいるのである。紅葉に浮かぶ三ッ石山と岩手山を振り返りながら先へと進んでいく。
大深岳手前の分岐で、草刈り機を持った登山道を整備する方々に出合った、秋田の草刈り部隊と役所の方々で、これから関東森から大白森に向かって登山道を整備するとのことだった。岩手県が側の登山道はきれいに整備されているが、秋田県側は遅れているとのことであった。
分岐から10mも前に進むとそこからは笹がかぶっていた。足元の道はあるのだが、その上は笹が覆いかぶさっているのだ。ここまで荒れているとは思わず、これからの工程を考えると大きな誤算であった。
やがて小雨が降り出してきたのでカッパを着る。湿地帯になると笹はかぶってはないが、登山道はグチャグチャでいづれにしても歩きにくい。私はスパイク付きの長靴なので平気だが、加藤さんはグチャグチャを避けて歩くのに大変そうだ。
思わぬ時間をくい関東森に着いたのは17時近くになっていた。最近は日が暮れるのが一日一日と早くなってきており、うす暗くなる直前にようやく八瀬森山荘に着いた。
当然のことながら山荘は貸切である。今夜の夕食は鳥ソテーとサラダである。水汲みをして早速夕食の支度にかかる。ホット焼酎を飲みながら美しかった紅葉風景を振り返る。
三ッ石山から望む岩手山
源太ヶ岳と大深岳
三ッ石山山頂にて
紅葉と三ッ石山
ミヤマリンドウ
紅葉と岩手山
紅葉
紅葉と岩手山
紅葉
登山道整備する方々
分岐から10mの所
関東森手前の湿地帯
タイム:奥産道駐車場(7:20)→三ッ石山(10:00)→小畚山(11:50)→関東森分岐(13:15)→ 関東森(16:55)→
八瀬森山荘(17:50)
28日(霧雨)
今日の工程は、曲先山〜大白森〜田代平山荘で、コースタイムで8時間半と長く、このコース状態ではキツイのと、明日も天気が悪く景色を全然見ないで帰らなければならなくなる。せっかく憧れのコースに来たのであるから景色を眺めたいとので、日程を1日伸ばすことにした。
今日は大白森手前の大白森山荘泊まりなので工程的には半分である。あとは明後日が晴れることを祈るのみである。
湿地帯や森は笹が少なく歩きやすいが、曲崎山の登りと下りはヤブで苦労した。曲崎山では時おり日が差したが残念ながら展望はなかった。見えるのは緑の笹だけである。
今日はキノコが豊富で、珍しい白いキノコやツキヨダケが沢山あった。グチャグチャ道は長靴が歩きやすく、しかもスパイクが付いているので滑らない。加藤さんがかわいそうだ。
14時過ぎに森の小高い所にある大白森山荘に着いた。明日も天気は悪いが、今日は体を拭いて下着を着替えてさっぱりする。
夕飯はステーキと焼き魚の予定であったが、1日増えたので食料調整をする。
ヤマブシタケ?
大白森山荘
タイム:八瀬森山荘(7:30)→曲崎山(10:15)→八瀬森山荘(7:30)→大白森山荘(14:20)
29日(霧雨時々小雨)
今日も朝からカッパを着る。急な登りを終えると草紅葉した湿原に出た。大白森は広大な高層湿原で見晴らしが良いはずであるが、見えるのは霧ばかりだ。木道は草紅葉を二分してまっすぐ伸び、霧の中に消えていた。
小白森では空が明るくなり青空も見えたが、やがて霧の世界に入っていった。小白森から下っていくと乳頭温泉郷の鶴の湯分岐点があるためか、大白森までは登山道が刈払いしてあった。
ツキヨダケの大群を恨めしく見ながら田代平の登りに入ると、また笹がかぶってきた。田代平山荘の前にある池塘は霧にけむり、ミヤマワレモコウの赤い花がひときわ目立って咲いていた。
小屋の2階に上がり、時間も早いので予備食に持ってきたお好み焼きを焼きティータイムにする。小屋には毛布があったので工夫してコタツを作りぬぐだまる。
夕方になると窓から見える池塘ははっきりと見え、うっすらと青空が見えてきた。明日は晴れてくれよと祈る気持ちで外を見つめる。
夕食は焼き魚だ。残り少ないアルコールで天気祭りをする。
大白森の木道
大白森の池塘
小白森
オヤマリンドウ
漆の葉
ツキヨダケ
ミヤマワレモコウと田代平山荘前の池塘
田代平山荘前の池塘
タイム:大白森山荘(7:30)→大白森(8:30)→蟹場分岐点(11:55)→田代平山荘(14:10)
30日(晴れ)
窓から見る外には青空があった。日にちを延長しての最終日にやっと晴れてくれた。朝食を済ませて乳頭山へと向かう。
太陽の光と青空が眩しく、しばらくぶりのような感じだ。秋田駒ヶ岳の重量感ある山容がくっきりと見え、昨日まで歩いた大白森の山並みも見えている。
山頂手前から見る乳頭山の断崖にはイワツバメが飛び交い、久しぶりに晴れた朝の空を楽しんでいるかのようだ。
堂々とした岩手山の山容、雲に浮かぶ早池峰山、大白森の奥にそびえる森吉山、所々赤くなっている紅葉、今日はほんとうに良く晴れてくれた。
千沼ヶ原の樹木の紅葉はたいして見られないが、草紅葉に点在する無数の池塘は美しく、その奥には岩手山の姿がある。この素晴らしい景観は晴れているからこその美しさである。
平ヶ倉山へ向かって痩せ尾根を通り、急な下りで平ヶ倉沼に向かって下っていく。神秘な平ヶ倉沼の湖面には小高倉山の山容が映り、より神秘性がましている。
三ッ石山登山口に置いている車を回収するため、下山口に15時にタクシーを呼んでいるが、時間的にギリギリの感じだ。5分遅れでタクシーに乗り込み登山口に向かう。
登山口は多くの車があり、道路脇に置いた車が列をなしていた。新聞に載った三ッ石山の紅葉写真を見て紅葉を見に来たのであろうが、今日は平日の金曜日である。車の多さにビックリである。
ゆこたんの森で入浴する。3泊4日の関東森縦走を終え、加藤さんを盛岡駅へお送りする。
中2日間は小雨と霧に見舞われたが、最終日は晴れてくれたので、かえって素晴らしさが余計に増した感じがあり、より思い出に残る1ページとなった。
朝の池塘
秋田駒ヶ岳
紅葉と乳頭山
山頂手前の紅葉
山頂の断崖 イワツバメが飛んでいる
乳頭山にて
岩手山
秋田駒ヶ岳
大白森と森吉山
三ッ石山、小畚山、大深岳、源太ヶ岳
三角山と早池峰山
千ヶ原沼と岩手山
千沼ヶ原の木道
池塘と岩手山
岩手山と平ヶ倉沼
平ヶ倉沼
タイム:田代平山荘(8:00)→乳頭山(9:30)→千沼ヶ原(11:00)→平ヶ倉沼(13:50)→登山口(15:05) |