展勝地の岩場
2014年7月9日(水) 天候:うす曇り
メンバー:小川さん、小田中 智 場所:北上市展勝地公園内
4月末に岩手山をご一緒した方から、夏の終わりに剣岳源治郎尾根を登るので、クライミングの練習をしたいとのご依頼をいただいた。
源次郎尾根は、岩稜の尾根でクライミング的な要素はないが、1ヵ所懸垂下降をするところがあるように記憶している。
剣岳は岩の山で、源次郎尾根はさして難しい所はないが、末端から頂上まで岩稜が続き、楽しく登れるバリエーションルートだ。
依頼の場所やルートを考えて、トレーニングの重点は、ザイルの結び方、ザイルワーク、懸垂下降を中心におこなうことにした。
朝6時半に迎えに行き、北上へと向かう。今日は平日で通勤時間に場所的に重なった所もあり、時間がかかって目的地に着いた。
展勝地の岩場は、桜の名所として全国的に有名で、展勝地公園内の西側に位置する15m程の岩場である。広さは横に80m程あり、左側はハング帯、右側はフリールートがある。
ハング帯はボルトラダーの人工で登るルートであったが、近年には左寄りのルートをフリーで登るルートもある。右側のフリールートは、登り方によっては初心者の訓練にも適する場所で、基本を学ぶにはちょうど良い。
まずは壁の上にまわり、トップロープで登るためザイルを2本垂らす。ストレッチをして講習会のスタートだ。
・ザイルの結び方
・セルフビレーのとり方
・確保のやり方
をおこない、5mの高さを登ってクライムダウンを繰り返す。
最初に私が上まで登り懸垂下降して下り、小川さんに登っていただき確保しながら下っていただく。
もう一度私が登り上で確保して小川さんを迎え、セルフビレーをとり、プルージックを併用しながら懸垂下降をしていただく。
それを繰り返しながら行うとお昼となり、お湯を沸かしてカップラーメンを食べる。
午後は登山靴に履き替えて登下降をする。剣岳のルートはアプローチに雪渓があるため登山靴での行動になるからである。
しばらくしてザイルをハングの出口に移動し、ハングを懸垂下降する。しばらくぶりのハングの下りは、最初怖いが宙ずりになると気持ちがいい。
ザイルを結び確保していただき、新調したアブミに足を乗せる。ハングの核心部は尻が重く、なかなか上段でけっぱれなくボルトに手が届かなかった。
そうしていると一人のクライマーが現れ、一人でトレーニングをしていた。
ハング帯を抜けると垂壁となったので楽に登り、確保で降ろしてもらう。しばらくぶりの人工クライムは体が重く、場馴れをしないと本チャンでは無理のようだ。
クライマーは北上の諏訪木さんだった。久しぶりの再会で話し、猿岩の情報を教えてもらう。
小川さんは学生時代にクライミングをしていたといい、昔ぶりとは言え再びアルプスのバリエーションを目指す気持ちはすごい。
剣岳は私にとって一番好きな山だったので、小川さんを見習って再び登りに行きたいと思う。
今回は基本を中心に、登りよりもザイルワークと懸垂下降を中心に行ったが、とても喜んでいただいた。
正面のフリールート
懸垂下降の練習
懸垂下降の練習
|