大小の池塘が点在する栗木ヶ原
2013年10月31日(木) 天候:曇り時々晴れ メンバー:吉田 克彦(盛岡山想会)、小田中 智
コース:滝ノ上温泉〜松川地熱発電所〜秘密のコース〜栗木ヶ原 往復
三ッ沼三角点付近から見下ろす栗木ヶ原は、たくさんの地塘に青空と流れる雲を映して、ひっそりと静まり返った高層湿原である。
昭和の初め、地元の栗木村長がマタギをしながら発見し、昭和36年に裏岩手山岳会の長沢新一さん達3名が三ッ石山荘をベースにして訪れ、栗木ヶ原と命名したと言う美しい湿原である。
裏岩手縦走路の三ッ石山付近から見下ろす栗木ヶ原は、宝石を散りばめたように青い空を映した地塘が点在している。
全く人の入った気配の無い湿原は静かで、湿原を取り巻く周囲の小高い草原には赤いユリが咲き、奥に進み、地塘に近づくにしたがってアサヒランやトンボソウなどラン科植物が豊富に見られ、水辺にはツルコケモモやチングルマがモウセンゴケに混じって密生していた。
渡辺 正藏 氏著「幸せな山の日々」の一節より部分引用
9月末に三ッ石山縦走中に、見下ろした栗木ヶ原の美しさにひかれて行きたいと思うようになった。
会の吉田さんが栗木ヶ原へのコースを知っているというので案内してもらうことにしたが、あいにく9月の台風の影響で滝ノ上温泉に行く道路は通行止になっていた。
10月中旬に道路が開通し、天気の良い日を見計らって行く日時を決めた。
滝ノ上温泉から松川地熱発電所の道路を行ける所まで入り、栗木ヶ原へと向かう。廃道の林道から笹がかぶった道へと入り、間もなく立派な登山道?が栗木ヶ原へと続いていた。
早池峰山での足の疲れが回復しておらず、吉田さんについて歩くのがきつく、マイペースで登って行く。しばらく緩い登りから少し急な登りになり、登りきって緩い登りになると突然まっ平らな湿原に出た。
草は茶色く輝き広範囲にわたって真っ平らであり、正面には三ッ石山が見えている。しかし、池塘の姿はまだ見えていない。2時間ほどしか歩いてなかったが、腹がへっていたのでまずは空腹を満たす。
中程に進んで行くと大小の池塘が点在しており、周りの山並みを映し出している。こんな山の中間部によくこんな平坦地があるものだと感心する。
ぐるっと一回りするが池塘の数も多く、来年のお花見が今から楽しみだ。なんと言ってもここに来れる人は限られているので、自然がそのまんま残っているのである。
ここに連れてきてくれた吉田さんに感謝し、ダベリながら下山する。
紅葉は赤が黒ずんでいる
栗木ヶ原の左側
栗木ヶ原の右側 真ん中の奥に三ッ石山を望む
三ッ石山をバックに吉田さん
三ッ石山をバックに小田中
三ッ石山
タイム:車終点(8:00)→栗木ヶ原(9:55〜10:30)→車(11:55) |