2015年10月29日(金)〜31日(日)
メンバー:嶋脇さん、小田中 智
コース:有屋登山口〜二俣〜神室山〜台山尾根〜蒲沢登山口
嶋脇さんから、有屋登山口〜神室山〜小又山〜火打岳〜杢蔵山へ縦走をしたいとの依頼をいただいた。
泊まる所は、神室山避難小屋と杢蔵山避難小屋であるが、車の回収が問題であった。
友人からスクーターを借りて車に積み、有屋登山口まで私の車で行き、杢蔵山からの下山口である山屋登山口にスクーターを置き、下山後スクーターで車を回収することにした。この方法がお金もかからず効率が良い方法だ。
29日(曇りのち小雨)
5時に私の家に集合し、私の車で高速道に乗る。湯沢ICから13号線を走り新庄に向かうと、雨が降ってきた。
山屋登山口にスクーターを降ろし、座席の下にヘルメットを入れるが、どうやっても開かなくなってしまった。仕方なく途中で安いヘルメットを購入して、神室ダムの先の有屋登山口に向かう。
この辺は紅葉がまだ美しく、小雨降る中ではあるが出発の準備をし、カッパを着て歩き始める。今日の荷物は18kg程であるが、新しい80Lのザックは背負いやすく、重要感を感じさせい。
金山川沿いの道は急勾配がなく歩きやすい。雨は降ったり止んだりと雨はパラツキ程度になり、3度目の徒渉点が二俣で、ここで昼食にする。
沢から離れる急登となり、グングン高度をかせいでいく。いつしか雨はやんでおり、黙々と登って行く。稜線はさほど風はなかったが、雲は低く雲が垂れこめており視界はなかった。
西ノ又コース分岐から岩場を下ると間もなく山頂に着いた。山頂から下って小屋に入り、カッパを脱ぐと衣類は汗ですっかり濡れていた。
小屋に備蓄されているマット、毛布、テーブルを借用し、マットを敷き、テーブルに毛布をかぶせ、中にガスコンロを入れると簡易コタツが出来あがった。
コタツの中はポカポカで暖かく、濡れた衣類をコタツに入れて乾かし、熱いコーヒーを飲む。小屋には石油ストーブがあるので、灯油を持参するとストーブが使える。
夕食はステーキとサラダだ。嶋脇さんとの付き合いも、かれこれ4年目になる。お互いに話す言葉は少ないが、気持ちはつながっているように思う。
最近は暗くなるのも早くなり17時になると暗くなるが、山の上だと下界より明るいのが少し長い気がする。外は風が出てきた。
ステーキをつまみながらのホットウイスキーは格別だ。夜トイレに起きると、新庄市の街の明かりが見えていた。明日の好天を祈りシュラフに潜る。
有屋登山口
残っていた紅葉
何の実でしょう? とてもきれいなオレンジ系でした。
神室山山頂にて
山頂直下の避難小屋
タイム:有屋登山口(10:50)→稜線(15:10)→神室山(15:50)→避難小屋(16:00)
30日(雨)
4時に起床し、外に出ると雨は降ってなかったが風が強かった。今日の神室山頂の天気予報は、風が強くミゾレの予報である。今日のコースは一日中痩せ尾根の稜線歩きで、アップダウンが激しく風当たりの良いルートである。嶋脇さんと相談した結果、縦走はしないで下山することにした。
ふたたびシュラフに潜りウツラウツラしていると、激しい風雨の音がが聞こえてきた。今日は下るだけなのでゆっくり朝寝を楽しむ。
外は雨が上がり晴れ間が見え、神室連峰最高峰の小又山から火打岳の稜線が見えた。ちょっと悔しいが、之からは確実に雨が降り寒くなるはずなのだ。
山頂に立つとまだ縦走路は見えたが、雲行きは怪しくなっていた。下山は、昨日のコースを下っても面白くないので、台山尾根を下って蒲沢登山口からタクシーに乗ることにする。
下り始めると風が吹き始め、雨が降り出した。刈り払いした歩きやすい登山道はやがて急になり、ピークを2つ越すと権八小屋跡に着いた。下るに従い風雨は強くなってきた。
上台川に降りる手前から道が悪くなり、急な下りは雨で滑った。しばらく川沿いに歩くのであるが、踏み跡は不明瞭で目印を見つけながら徒渉を繰り返しながら歩く。
やっと古い車道に出て、歩きずらい道から解放された。蒲沢バス停手前で携帯が通じたので、タクシーを予約する。バス停に着いて間もなくタクシーがきた。
有屋登山口までは4,000円弱の料金で思ったより安かった。残置した車でスクーターを回収した時には暗くなり始め、その頃になると雨はあがった。
今 夜は新庄市内のビジネスホテルに泊まり、明日ゆっくり帰ることにした。居酒屋で食事をし、新庄市の夜を楽しむ。
小又山から火打岳への縦走路
山頂から見た前神室山
下山コースの台山尾根
タイム:小屋(10:25)→権八小屋跡(13:00)→蒲沢バス停(15:20)
31日(曇り)
10時近くまでホテルでのんびりし、やっと宿を出発する。嶋脇さんは道すがらの観光場所をネットで探す。山形県から秋田県に入った所に湯の沢温泉があるというのでそこに行った。
湯の沢温泉日勝館に行き入浴し、院内銀山を見学し、家路へと帰る。
今回敗退を決断したのは、今の時期の風と雨にとみぞれに一日中さらされるからである。この縦走路には杢蔵山小屋まで小屋はなく、稜線上では逃げ場はない。
今の時期の山は微妙だ。雨は寒くなるとみぞれに変わり、それにあたると命取りになる危険性がある。昨今では低体温症という言葉をよく聞き、亡くなる人も多いが、昔の言葉で言うと疲労凍死である。
しかし、今に時期はからすっかり雪が積もるまでは、まだ山を楽しめるが、一番恐い時期は今なのである。
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