2016年7月12日(火)〜13日(水)
メンバー:小田中 智
コース:馬返し〜八合目小屋(泊)〜不動平〜岩手山 往復
北海道ニペソツのツアーもあと2週間ちょいと迫り、膝の調子はだいぶ良くなりつつあるが、ニペソツ山を想定した1泊2日のトレーニング登山を岩手山で行うことにした。
今の課題は荷物を背負って2日間歩けるかどうかであるが、今回は最後のトレーニングの仕上げでもある。これがダメであれば北海道のツアーは中止せざる負えないことも念頭に置いてのトレーニングである。
ニペソツ山は天狗平にテント泊で1泊するので、そこまでの往復は荷物を背負っての往復となる。従ってトレーニングとしては18kg程度の荷物を背負って岩手山を登る予定にした。
いろいろの不安はあるが、やらざる負えないトレーニングである。
12日(曇り時々晴れ)
水7Lをザックに詰めると重量は20kg程になったが、キツくなったら水は捨てることができる。本来は13日〜14日の予定であったが、14日は雨の予報のため1日繰り下げて12日の午後からの出発とした。
駐車場で準備を整えているが膝の調子はイマイチなので、水7Lは置いていくことにする。早くも挫折が入ってしまった。ザックの重量は12kg程の重量だ。
14時少し前の出発である。今日は平日であるので、やはり車の数は少ない。今回はトレーニングであるのでカメラはバカチョンとした。
久しぶりの晴れ間であり、樹林帯の中は蒸し暑い。前回の岩手山に比べるとやや膝の調子は良いものの、やはりボッカ用の水を降ろしてきてよかった。
四合目の岩場帯に入ると涼しい風が気持ち良く、晴れ上がった下界には滝沢市内の街並みに日が当たっている。登るごとに晴れ間が広がっている感じだ。
四合目を過ぎると大きなキバナシャクナゲが見事に咲いており、ミネウスユキソウもひときわ美しく咲いていた。六合目ではすでに17時半をまわり日も陰ってきたため、汗でビッショリ濡れた体は寒くなってきた。
18時過ぎにやっと八合目の小屋に着いた。九合目の小屋に泊まるつもりだったが、先まで行くのが面倒くさくなったので八合目の小屋に入る。
管理人は見覚えのある顔だった。向こうは中々気づいてくれなかったが、少ししてやっと気づいてくれた。若い頃にヒマラヤ遠征に一緒に行った副隊長の工藤さんだった。
昨年の秋にデビスタン登頂40周年をして会ってはいたが、最近年齢を重ねるとともに、だんだん飲む機会も少なくなっており、今日は嬉しい出会いとなった。一昨日から小屋管理に入って明日は下山すると言っており、1日早く登って来たので調度よかった。
体は汗でびしょ濡れのため寒気がしてきたので着替えをし、つまみを持ち寄り管理人室で乾杯する。私と13歳違う先輩であるが気持ちはまだまだ若く、現状の話や昔話しをしながら楽しい時間がゆっくりと過ぎていった。
馬返し
四合目から馬返し
キバナシャクナゲ
ハナチダケサシ?
マルバシモツケ
ミネウスユキソウ
エゾツツジ
七合目から見る外輪
13日(晴れ)
今回は新しい登山靴を購入し履いてきたら、かかとが擦れ皮膚がめくれていた。ガーゼでしっかりテーピングをする。
ゆったりとした朝を過ごし、不動平に向かうと大きな花弁のハクサンチドリが咲いていた。歩くと皮膚がめくれたかかとが痛むが、もう皮膚がめくれているのでどうにもならない。このまま先へ行くか、下山するかの選択肢は先に行く方をとった。
外輪に上がると、残雪が残る鳥海山がきれいに見えている。早池峰山は雲海に浮かび、森吉山はくっりそびえ、今日は最高の天気である。
山頂からは雲海の中にほんの少しだけ山頂部分が覗く岩木山、八甲田連峰と360度の大パノラマが雲海に浮かんでいる。とても美しい光景だ。
外輪を左回りに周り、故 杉村君のレリーフでしばらく語り合う。来た時には近くで手を合わせているが、レリーフに寄ることは中々できないので、ウイスキーとまんじゅうをたむける。
後は下るだけであるが、今の私にとっては下りが問題なのである。しかし前回の岩手山に比べると、2週間ほど離れているので調子は良い。
八合目で、工藤さんと街で飲む約束をして下山する。天気は良いが風があるのであまり暑くなく最良の天気であるが、私の体調はまだまだ良いとは言えないが、ゆっくり確実に下って行く。
ハクサンチドリ
鬼ヶ城と秋田駒ヶ岳
イワブクロ
岩手山山頂
故 杉村君のレリーフ
外輪直下に咲くコマクサ
馬返しより |