白神岳登山口近くのブナの大木
2014年5月4日(日)〜6日(火) メンバー:伊東ご夫妻、小田中 智
ブナの絵を描くためにブナの大木を見たいということで、昨年初冬の頃から森吉山の予約をいただいていた。
日程はゴールデンウイーク後半の連休で遠く大阪から訪れるので、せっかくだから角館のしだれ桜も一緒に見ていただくことにし、計画を練った。
4月後半の下見で、奥森吉・奥阿仁とも除雪していないためブナ林を見ることはできなく、急遽場所を世界自然遺産「白神山地」に変更した。
しかし、白神山地も整備と除雪の関係で東側は入れなく、西側の十二湖と白神岳の散策となった。
4日(晴れ)
朝7時にホテルに迎えに行き高速道に乗る。今日は朝から天気が良く、車窓から眺める岩手山がとても美しい。十和田I.Cで高速を降り、国道7号を走る。
八峰町の高台から日本海を眺めると、海の色は緑っぽく美しいが波が荒く、白い波が岸辺へと打ち寄せる高い波は荒々しく怖い気がする。
昼には少し時間は早いが、生ものが美味しい「お食事処 いしづか」に行くと、早いながらも「てきとう丼」を出してくれた。八峰町から深浦町へ入ると青森県に入った。
十二湖の散策は、日本キャニオン展望所の駐車場に車を置き登って行く。昔訪れた記憶からするとスケールが小さいように思う。
王池は池の淵を回るが、新緑がとても美しい。十二湖ビジターセンターで十二湖の自然を観察し、沸壺の池経由でブナ自然林へ向かう。
おすすめコースに入ると急に人が多くなり、団体さんが目立つ。ブナ自然林は太いブナ林が立ち並びブナの香りが漂っていて心が安らぐような気分になる。
青池は大勢の人だかりで狭い展望所は順番待ちで、コバルトブルーの湖面は神秘的に光っている。
十二湖庵で抹茶をご馳走になろうと思っていたら、残念ながら終わっていた。ビジターセンターから車を取りに早足で向かい、今夜の宿であるアオーネ白神十二湖の白神海彦山彦館に向かう。
宿の手前からは、まだ真っ白い白神岳が見えた。宿の裏庭からは日本海が見え、2階の風呂からは天気が良ければ海に沈む夕日が見れるという。
夕日の時間まで間があるので展望所に行き、回りの景色を眺める。ゆったりと風呂に入り、隣の空き部屋で夕暮れを待つ。雲を赤く染め、ゆっくりと海に沈んでいったが、残念ながら海は赤くは染まってくれなかった。
夕食は地元のお姉さん達が作る地場産の料理で豪華である。まずはビールで乾杯をする。伊東さんからは、美しいブナ林を沢山見れたと大喜びだった。
お酒を沢山ご馳走になり、ほろ酔い気分でベットに入る。
コース:盛岡=八峰町=十二湖キャニオン展望所駐車場…王池…ビジターセンター…沸壺の池…ブナ自然林…青池
…鶏頭場の池…ビジターセンター…駐車場=白神海彦山彦館
八峰町の高台から眺める日本海
八森漁港付近にて
十二湖のブナ
コバルトブルーの青沼
アオーネ白神十二湖展望所から望む白神岳
展望所から望むアオーネ白神十二湖
崩山と日本キャニオン
白神海彦山彦館
白神海彦山彦館付近から望む日本海
白神海彦山彦館の浴室から望む夕日
夕食時の伊東ご夫妻
5日(晴れのち曇り)
少量で品数の多い朝食を終え、ブナの大木を見るために白神岳へ向かう。連休のためか。駐車場には県外ナンバーの車が5台ほど止まっていた。
登山口からすぐの所には、ブナの立派な大木がどっしりと根を張っていた。今までに往復で8回程ここを通っているが気にかけて見たことは一度もなかった。すぐ近くにもう一本の大木があり、素晴らしい大木だ。
登山道を登って行くとニリンソウが咲き、前回カタクリの群落が咲いていた所は、ニリンソウの群落とシラネアオイが咲いていた。花に感動しながら立ち止まると小バエが寄ってくる。
二股から水場を過ぎ、最後の水場を今回の最高点とする。小バエが寄ってきてうるさく、何故か私のところに集まってくるようだ。今年は虫の異常発生みたいだ。
下る頃は昼近くになっているので、行く時にしぼんでいた花々は元気に咲いており、再び楽しませてくれた。そして、陽を浴びるブナの新緑がとても美しい。
ハタハタ館で昼食とし、能代南I.Cから高速道に乗り角館に向かう。昼まで天気が良かったが小雨が降り出してきた。協和I.Cで高速道を降り、角館に向かう。
今日の宿は、かくのだて温泉「町宿ねこのすず」である。宿は武家屋敷の近くにあり、日帰り入浴温泉もやっており、食事は向かいにある居酒屋「土間人」だという。
ゆっくりと源泉掛け流しの温泉につかり、風呂あがりの缶ビールが美味しい。土間人は蔵を改造した建物で奥に入っていくと風情がある作りで、料理は伊東さんが食べたがっていた山菜などの郷土料理だ。今日も沢山のお酒をご馳走になり、部屋に戻るとバタンキューだった。
コース:白神海彦山彦館=白神岳駐車場…登山口…最後の水場…駐車場=ハタハタ館=協和I.C=
かくのだて温泉「ねこの鈴」
白神岳登山口
登山口近くのブナの大木
登山口近くのブナの大木
ニリンソウ
シラネアオイ
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シロバナエゾアジサイ
新録のブナ
6日(晴れのちにわか雨)
8時に「土間人」で朝食を食べ、9時から武家屋敷へと向かって歩き出す。武家屋敷のしだれ桜は終わっているとのことだったが、宿からすぐの所に「外町史料館たてつ」があり、中に入ると庭にはまだしだれ桜が咲き、八重桜が見事に咲いていた。
武家屋敷に入るとやはりしだれ桜は葉桜になっていたが、所々のソメイヨシノはまだ咲いている所があった。ゆっくりと武家屋敷をまわり、そソメイヨシノも終わった川辺を歩き、途中でお茶を飲む。ちょうどバスの団体さんたちが訪れ始め、人だかりができていた。
西木のかたくり群生の里へ向かうと、にわか雨が降ってきた。カタクリも終わりに近いということだったが、まだ部分的に咲き誇っていた。一番奥に車で入って行くと係りの方がおり、案内された遅咲の場所は、まだ一面に紫色の美しい花が咲いていた。
カタクリの説明を受け、カタクリについていくらかの知識が身についた。しかし、小バエが異常に多くハエを気にしながらカタクリの群生に感動した。
今度は田沢湖経由で刺巻の水芭蕉園に向かう。田沢湖のレストハウスで比内地鶏の親子丼をご馳走になり、刺巻へと車を走らせる。
水芭蕉も終わっていると聞いていたが、こんどこそ本当に水芭蕉は終わり、大きな葉っぱだけが群生していた。雷とともに雨が降りだし、逃げるように車に戻る。
盛岡経由で花巻空港にお送りしてお別れする。ブナ林、角館、カタクリの郷、宿とお料理をとても喜んでいただき、たくさんご馳走になった3日間の楽しい旅だった。
コース:ねこの鈴…武家屋敷散策=かたくり群生の郷=田沢湖=刺巻水ばしょう園=盛岡I.C=花巻I.C=花巻空港
かくのだて温泉 町宿ねこの鈴
外町史料館 たてつ
たてつ内の庭
角館樺細工伝承館のしだれ桜
探すとまだ咲いているしだれ桜
西木町八津 かたくり群生の郷
遅咲のカタクリ
田沢湖の桜はちょうど満開
刺巻の終わったミズバショウ
かすかに残ったミズバショウ
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油彩画家 伊東 美砂代さん作「早春の妖精」 →ギャラリーガイドネットへ |