坪庭と北横岳
2014年7月18日(金)〜21日(月)
メンバー:國本 旗男、三浦 功、本堂 芳太郎、小田中 智、他18名
コース:19日/白樺高原七合目登山口〜蓼科山荘〜蓼科山 往復
20日/北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅〜坪庭〜北横岳〜坪庭〜縞枯山〜茶臼山〜ロープウェイ山頂駅
恒例の盛岡山想会例会ツアー登山は、北八ヶ岳で行われることになった。毎年行われるこの登山は、会員の他に登山愛好家の皆を誘って、今までに行ったことのない山へ行き、登山の基礎知識を学び、ゆっくりと山を楽しみむのが趣旨である。
18日
盛岡駅20時集合で出発したが、私と数名は盛岡インターからバスに乗り込む。顔ぶれは知っている方々で、会長の挨拶後、個人的に天気祭りを行う。
19日(晴れ時々曇り)
朝5時過ぎに白樺湖にある、これから2日間宿泊する湖水源荘に着いた。昼食弁当の到着帰国まで間があるので部屋でひと眠りする。
7時すぎ宿を出発して登山口に向かう。曇りだった天気は、今では上空に青空が見えている。天候は回復し始めているようだ。
七合目登山口の鳥居前で準備運動し、ゾロゾロと行列を組みゆっくりと歩き出す。馬返しを過ぎると石コロが出始め、傾斜は徐々に急になってきた。
ガレ場の急登になると、樹林体の切れ目から後方に白樺高原の女神湖が見えてきた。なおもガレ場の急な登りが続くとやがて前方がひらけ、蓼科山荘に着いた。
蓼科山への登りは大きな石が転がる登山道で、道脇にゴゼンタチバナ、キバナシャクナゲの萎んだ花が咲いていた。高山植物はもう終わったと見え、ほとんど咲いてなかった。
やがて岩場の登りとなり所々には鎖場がある。それを乗り越すと森林限界となり視界が開けた。薄い雲が流れるとヒュッテから先の前掛山が見え、また雲に隠れてしまった。
山頂方面は薄い雲がかかり見えないが、上空は晴れているようだ。蓼科山頂ヒュッテから山頂へ向かうと急にガスがかかり、登山者がいっぱいいて写真も撮れないので、蓼科神社奥宮に向かう。
ガスの切れ間から鳥居が見え隠れしている。運悪く一番条件が悪い時に山頂に来てしまったようだ。七合目から登ったとは言え、標高は2,500mを超えているのであるから不安定な天気も無理はない。
山頂ヒュッテで昼食とし、配給になったお弁当を広げる。たいして長く行動していたわけでもないが、腹だけは一丁前に減るのである。
下りはより慎重に、隊列の間があかないようゆっくりと下っていく。途中小雨が降りだしカッパを着ると、間もなく雨は止むのである。そんなことを繰り返しながら下って行くと、青空が見えてくる。ある高度を境にして天気の分かれ目があるようだ。
宿に戻り真っ先に風呂に入り、部屋で夕食前のビールをいただく。山に行くといつもこんなことをやりたいと思っているのだが、遠出のツアー登山でない限りできないのである。
夕食に集まった頃は、もうすでに出来あがっていた。この湖水源荘は建物が古く設備も悪いが、期待に反し食事だけは良かった。
七合目登山口で
蓼科山荘へ急な登り 下方には女神湖が見えている
蓼科山荘から見る蓼科山方向
ゴロゴロ岩の登り
蓼科山頂ヒュッテ
蓼科山山頂
蓼科山奥宮で
蓼科山荘からの下り
タイム:七合目登山口(8:00)→蓼科山山荘(10:05〜20)→蓼科山(11:10)→蓼科山荘(11:40〜12:15)→登山口(14:40)
20日(晴れのち曇り)
7時頃宿を出発し、蓼科高原のリゾート地を越え北八ヶ岳ロープウェイに向かう。昨夜降った雨はあがり、上空には青空が見える。天気予報では全国的に雨予報であるが、ここ八ヶ岳付近だけが天気が良さそうだ。
始発のロープウェイに並び、ロープウェイは標高500mあまりを5分で駆け上がった。山頂駅は晴れていて、北横岳、三ッ岳、縞枯山がくっきりと見えるが、朝一番ケーブルのお客さんで人だかりだ。
準備運動をし、記念写真を撮って出発する。木道とコンクリートの道を歩いていくと間もなく、溶岩帯にハイマツやコメツガの低木がまざる坪庭に着いた。階段を登ると全景が見渡せ、まるで日本庭園を眺めているようだ。
スローペースの我々をドンドン追い越していく登山者。連休のためか子供たちの姿が目立つ。近年は山へ登る子供たちの姿が見られなくなってきているが、家族で登る子供たちの姿を見ると嬉しく思う。
やがて急な登りとなり、北横岳ヒュッテに着く。ここ八ヶ岳は観光地だけあって、何処のトイレも200円の表示がある。トイレするのもお金がかかる。自然を守るには仕方のないことなのだろう。
急な登りを終えると北横岳の南峰に着いた。曇り空ではあるが展望は全く効かなく、人だかりのためすぐに北峰に向かう。順番を待ちながらようやく記念撮影をする。
戻り始めると小雨が降ってきたのでカッパを着ると案の定、間もなく雨はあがった。昨日と同じである。しかし、本降りにならないだけマシで、これでも山では良い方の天気だ。
坪庭から縞枯山に登るため、縞枯山荘へ向かう。大人数で休む所が見つからないので、雨池山分岐で昼食タイムとする。最近食べ過ぎのため胃が大きくなり、腹が減ってしかたない。冬山までにはあまり食べないようにしないとまずい。
ガレの急な登りから樹林が開けると、縞枯山に着いた。展望台に向かう稜線は、シラビソなどの針葉樹が枯れる現象の縞枯現象で、木が見事に枯れている。珍しい光景である。
展望台は岩場で展望がきき、目の前にこれから向かう茶臼山が見えるが、雲で遠くの展望はなく、やっと先ほど登った北横岳が見えるのみである。
茶臼山鞍部で、ここから戻る4名と別れ茶臼山へと急な登りを登って行く。岩峰の山頂は展望が開けているが、どんよりとした雲でふさがれた山々の展望はない。そろそろ雲行きが怪しくなってきた。
鞍部からロープウェイに向かって下って行くと、またもや小雨が降ってきたのでカッパを着ると、またもや間もなく雨は止んだ。この2日間、小雨に馬鹿にされたような天気だったが、まあ良しとしなければ。
山頂駅で先発メンバーと落ち合い、ロープウェイに乗る。
宿で風呂に入ると夕食の時間は間もなくだった。明日は旧軽井沢銀座と富岡市の富岡製糸場を観光して帰るので、今夜は盛大に?懇親会である。
ロープウェイ山頂駅で
坪庭
坪庭
キバナシャクナゲ
北横岳北峰にて
縞枯山荘
縞枯れ
茶臼山
展望台でポーズ
茶臼山
小田中
縞枯れ
タイム:ロープウェイ山頂駅(8:35)→北横岳ヒュッテ(9:30)→北横岳北峰(10:05〜15)→縞枯山荘(11:45)→縞枯山
(12:55)→茶臼山(14:15)→山頂駅(16:00)
21日(曇り時々晴れ)
ゆっくりと朝食をいただき、8時過ぎに宿を出発し、旧軽井沢銀座に向かう。天皇たちがテニスをしたという軽井沢の別荘地、そこにあるという旧銀座通り。まだ10時前ではあるが、人だかりとなっていた。
峠の釜めしで昼食であるが、昼から飲むビールもまた美味しい。世界文化遺産に登録された富岡製糸場を見学し、盛岡へ向かう。
22時頃盛岡に着き、盛岡インターでみんなよりも一足先にバスを降り、行く時に乗せてきた方々を家に送り、自宅に着いたのは11時をゆうに過ぎていた。
まずまずの天気に恵まれ、初めての北八ヶ岳は楽しい山旅だった。
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