今年は紅葉がサッパリの高下岳
2013年10月13日(日) 天候:曇り一時小雨 メンバー:佐藤さん、小田中 智
コース:高畑登山口〜高畑コース〜分岐〜高下岳 往復
夏に向かいの佐藤歯科医院の院長さんと、秋にどこかの山へ行こうということで日程を決めていた。紅葉の時期にブナ林の中をのんびり歩く山といえば、和賀山塊の高下岳しかないので、山頂へ近い高畑コースにした。
標高が低いぶん紅葉が見頃であろうから、紅葉見物が楽しみである。
私の車で6時半に家を出て沢内へと向かう。天気予報は、曇りで風が強い予報である。沢内が近くなってくると雨が降りだしてくるが、空は明るいので本降りにはならないようである。
登山口には軽トラックが1台止まっており、どうやら登山者ではなくキノコ採りの感じだ。小雨が降ってきたのでカッパを着用して登り始める。
登るにしたがい雨は止み、時々陽がさし始めてくる。1時間近く歩くとキノコ採りの2人連れが休んでいた。話を聞くと登山道を境にして右と左にジグザグに入りながら登って来たと言い、採ったカヌカを見せてくれた。
2人と分かれて間もなく、倒木に白いキノコのカヌカがビッシリと生えていた。ザックを降ろして採り始めると、アッという間にスーパーの袋の半分になった。小さいものは採らないで大きめの物だけ袋に入れる。
前回、源太ヶ岳の下りで袋いっぱい採ったキノコはツキヨタケだったが、今のキノコは、さっき出会ったキノコ採りの方から見せてもらったのと同じなので間違いはない。間もなくボリもあり、少しではあるが別の袋に詰め込む。思わぬキノコに身も心もホクホクである。
下の方はまだ葉に色づきはないが、しばらく歩くと細いブナ林も大木となり、黄色とオレンジに色づいた葉が美しい。しかし、うっすらと色づいた葉を見ると枯れているのである。これではもう色づきはなく、枯れてない葉はもう少し色づくのだろうが、今年の紅葉はもう終わりなのかもしれない。
やはり今年は暑すぎたたせいか、年々異常気象で気候が温帯化しているせいなのだろうか。紅葉の美しさは、日中と夜の気温の差が大きくないと美しくならないと言われているので、年々美しい紅葉が見れなくなっているような気がする。
ブナの背丈が低くなってきて、植生がダケカンバに変わると前方に高下岳が木陰から見え始めてきた。登山道に笹が多くなってくると北峰と南峰の鞍部への登りとなる。また、雨が降り出したのでカッパを着るとすぐに雨は止んだが、鞍部が近くなると風が強くなってきた。
ハイマツ帯の鞍部は風が冷たく、前方に見える和賀岳も寒々としている。だいぶ腹がへっていたので、風を避けておにぎりをほおばる。
稜線を歩き始めると更に風が強くなり、一瞬白いものが舞ってきた。もうそんな時期になったのである。今の時期の山は、ミゾレが降るので一番注意が必要な季節である。
山頂で佐藤さんと握手を交わす。佐藤さんは登山は2度目で、かなり前に秋田駒ヶ岳に登った以来だという。ハイキング装備も今回新調し、この登山をだいぶ楽しみにしていたようで、感激もひとしおみたいだ。
頂上は風が強い割には岩手山がうっすらと見え、根菅岳から奥に朝日岳が見えている。西方には和賀岳への稜線が緩やかに続いている。山肌は濃い茶色で、紅葉の姿は見られない。
戻り始めると単独の登山者の姿が見え、高下岳の山頂はどこですかと聞かれた。話をすると自分がどこを歩いているか分からないみたいである。
間もなく2人組と出会い、鞍部から下って行くと親子連れの3人組と出会った。日曜日の割には登山者が来ないなと思っていたが、登山者と出会い挨拶を交わすことで、何故かホッとした。
下りに眺めるダケカンバの林はとても美しい。のんびりと下り、登山口に着く。
紅葉を期待していたが期待に裏切られ、しかし思わぬキノコに大満足だ。風が強く雪も舞った天候であったが、佐藤さんに喜んでいただき、楽しい秋の高下岳だった。
沢内銀河高原ホテルで汗を流し、おやつを食べて家路につく。
帰る途中の広宮沢の道路でパトカーにパッシングされた。スピードも出していないし何事かと思えば、一時停止の違反だという。点数2点の減点と罰金7,000円である。こんな所で誰が停止するかと思うが、7,000円は痛い。せっかく楽しい登山だっただけに悔しい。
高畑登山口で
木漏れ日浴びるブナ林の登山道
低木になったブナ林
やっと高下岳が見えてきた
色づいたカエデ
高下岳山頂で
和賀岳
根菅岳
うっすらと見える岩手山
ダケカンバ林
下山後の登山口
タイム:高畑登山口(7:40)→鞍部分岐(11:20〜35)→高下岳(11:45〜50)→高畑登山口(13:50) |